2009 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本の人口減少問題に対する外国人定住化の貢献に関する研究
Project/Area Number |
21242032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 義孝 Kyoto University, 文学研究科, 教授 (30115787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 立也 都留文科大学, 文学部, 教授 (40163737)
竹下 修子 至学館大学, 健康科学部, 教授 (60454360)
神谷 浩夫 金沢大学, 人間科学系, 教授 (40192546)
高畑 幸 広島国際学院大学, 現代社会学部, 准教授 (50382007)
山本 健児 九州大学, 経済学研究院, 教授 (50136355)
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Keywords | 外国人 / 人口減少 / 定住 / 多文化共生 / 人口変動方程式 / 外国人集住都市会議 / エスニック・エンクレーブ |
Research Abstract |
平成21年度の主な研究実績は、以下のように要約できる。 第一に、わが国在住外国人の居住・就業・家族形成動向・教育などの点に関する既存研究のレビューを通じ、明らかになった点と今後の解明や検討を要する点の整理を行った。それによれば、上記のような諸点については、外国人の国籍や居住地による差異がかなり大きい。外国人に対する予備的な調査は、このことを念頭において進められた。 第二に、わが国在留外国人に関する地図帳の刊行に向け、『国勢調査』・『在留外国人統計』・『人口動態統計』などの公的統計掲載の集計データ、および総務省統計局から入手した平成17年国勢調査における外国人に関する個票レベルの非集計データを用い、都道府県別、市区町村別あるいは町丁・字別といった異なる空間スケールによる一連の地図を作成し、メンバーでそれらの意義について検討を加えた。 第三に、政令指定都市および外国人集住都市会議会員都市を対象に作成した外国人人口比率の地図から、これらの都市において、エスニック・エンクレーブと呼びうるような顕著な外国人集住地区は少ないこと、および、この比率の高い町丁はしばしば公的住宅の所在地にあたっていることが明らかになった。 第四に、近年報告されている、地方圏への外国人、とりわけ国際結婚をした外国人女性の流入は、人口減少による疲弊感を強めている地方圏の再生に貢献する可能性がある。こうした意義は期待できるが、この動向に関する包括的なデータソースがなく、今後、多様な資料に基づいた詳細な検討が必要である。
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Research Products
(4 results)