2011 Fiscal Year Annual Research Report
旧産炭地のネットワーキング型再生のための資料救出とアーカイブ構築
Project/Area Number |
21243032
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中澤 秀雄 中央大学, 法学部, 教授 (20326523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋崎 尚子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40216049)
澤口 恵一 大正大学, 人間学部, 准教授 (50338597)
玉野 和志 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (00197568)
大國 充彦 札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (40265046)
西城戸 誠 法政大学, 人間環境学部, 准教授 (00333584)
|
Keywords | 産炭地 / 資源(論) / 鉱山研究 / 地域再生 / 離職者ライフコース |
Research Abstract |
平成23年度交付申請書の「実施計画」では、以下の4つの具体的目標を掲げた。(a-h23)キーパーソンやアクセスしてくる関係者との情報交換、資料救出、インデックス作成(b-h23)文書(所在)情報の統合収集としての『JAFCOF総合文献目録』の作成とPDF化・電子化されたデータの整理、(c-23)赤平・空知全域での現地調査・離職者追跡調査とそれに基づく学会報告書等の成果産出(d-h23)成果の国際的発信。以上の目標は、以下のような具体的成果を通して十分に達成された。 1)全国および北海道レベルの炭鉱婦人会関連資料を救出し、目録作成を進めている(上記目標のa,b,cに係る成果)。 2)空知在住の布施鉄治調査(1975-81)対象者への再アタック作業をほぼ完了した。また北海道炭鉱離職者に係る名簿を入手し、離職者追跡のための情報整理を進めている。(上記目標のcに係る成果) 3)釧路炭田での聞き取り調査を開始し、また離職者追跡の基礎資料となるデータを、釧路市教育委員会のご厚意で利用できることになった。この釧路炭鉱離職者追跡プロジェクトは、本科研からのスピンオフとして別資金を用意し、分担者の嶋崎らが常磐で実績をあげた方法論を応用して、3か年程度をかけて重点的に取り組む(上記目標のa,cに係る成果) 次頁にもあるように、多くの成果報告を行った。日本社会学会84回大会(中澤)、国際会議"Heritages of Mines and Mining"(中澤、嶋崎)での口頭発表。また釧路市立博物館と共催で「炭鉱の話を聞く会」を開催した(2011年11月)(上記目標のc,dに係る成果) 5)その他、関係資料の救出と受け入れの作業を継続して進め、また釧路に加えて筑豊など、これまで接点のなかった炭田の関係者とも交流・協働を開始することができた。(上記目標のaに係る成果)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」欄に記述したように、年度初めに掲げた目標はすべて達成されている。これに加えて、筑豊(田川博物館、九州大学石炭研究所など)訪問も3月に実施し、主立った産炭地とのネットワーキングがほぼ終了した。これにより、炭田間比較とアーカイブの構築実践に、当初の予定よりも早く、事業開始から4年目にして取りかかることができるから。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も、(a-h23)キーパーソンや関係者との情報交換、資料救出、インデックス作成(b-h23)文書(所在)情報等の統合と電子化(c-h23)旧産炭地全域での調査・比較(d-h23)国内外での成果発信につとめていく。とりわけ平成24年度には、分担者のほぼ全員が参加する形で、日本社会学会第85回大会において成果報告を行う予定である。
|
Research Products
(6 results)