2011 Fiscal Year Annual Research Report
病・ストレスと生きる人々の支援科学としての健康社会学の実証及び理論研究と体系化
Project/Area Number |
21243033
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山崎 喜比古 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10174666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 洋士 放送大学, 教養学部, 教授 (60375623)
伊藤 美樹子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80294099)
石川 ひろの 東京大学, 医学部付属病院, 准教授 (40384846)
戸ヶ里 泰典 放送大学, 教養学部, 准教授 (20509525)
坂野 純子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (70321677)
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Keywords | 健康社会学 / 支援科学 / 健康生成モデル / Sense of Coherence (SOC) / ストレス対処 / 病と生きる / 逆境下成長 / 健康職場 |
Research Abstract |
第3年度の最終年度は、初年度・第2年度に行われてきた三つのテーマ領域に跨る多くの実証研究を、分析完了や論文作成、学会発表、論文掲載の段階にまで押し上げるとともに、それらの実証研究に通底する理論や概念について整理し深化を図った。 ストレス対処力Sense of Coherence(首尾一貫感覚、SOC)研究について、一つは、高校生を対象とした縦断調査データより高校生のストレス対処力SOCの実態とSOCを育む心理社会的要因に関する分析結果を集約し編著書を刊行した。また、若年壮年男性の心理社会的職場環境とSOCとの関係の因果モデルの探索・検証作業を実施し公表した。さらに、小学校高学年生を対象にした調査では、口腔保健行動や生活習慣が子どものSOC形成につながっている可能性を示唆する結果を得た。 薬害HIV感染者、HIV陽性者、慢性疾患セルフマネジメント受講者のほか、産業労働者、小学生、高校生を対象に行われた調査データを用いて、SOCの向上や高いことと関連性を有する逆境下成長や肯定的な変化、或いは環境遭遇や対処等の生活・人生経験について発表してきたが、その結果は、SOCの具象化・「見える」化に役立ち、SOCの向上策・支援策にも極めて示唆的であるとして、国内外の学会等でも大きな反響を得ることになった。 「病と生きる」研究では、知的障害児に続く妊娠、出産の意思決定過程、及び障害児ときょうだい児養育過程における母親の困難と対処に関して5年に亘り行い得てきた数々の貴重な質的調査研究結果を国際誌に次々と投稿してきている。 「当事者と共にする調査研究方法論」では、当事者参加型リサーチとその応用を中心に、その他オートエスノグラフィーについて、理論的・実践的整理を行った。
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Research Products
(39 results)