2010 Fiscal Year Annual Research Report
非線型楕円型方程式の大域理論の比較研究を通じた統一的理解の研究
Project/Area Number |
21244010
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小澤 徹 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70204196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 茂昭 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90205295)
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
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Keywords | 非線型楕円型方程式 / 楕円型評価 / ソボレフの不等式 / ポワンカレの不等式 / コンパクト埋蔵 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、領域上での楕円型偏微分作用素系についての楕円型評価とユークリッド空間上のガリアルド・ニーレンバーグ型の補間不等式について研究した。楕円型評価については、Reifenberg平坦条件を満たす境界を持つ領域における勾配評価を、分布函数や再配分函数などの実解析的手法により研究した。これにより、昨年度発表した論文"Elliptic estimates independent of domain expansion", Calculus of variations and PDE, 34(2009) 321-339の主定理の内の勾配評価に関する内容を著しく改善する事が出来た。特に、楕円型評価に於ける領域の伸長パラメタに関する依存性を、より精密に記述する事が出来た。同時に、弾性体のラメ方程式系や非線型放物型方程式系への有効な応用も見出した。 ガリアルド・ニーレンバーグ型の補間不等式については、ベゾフ系列とトリーベル・リゾルキン系列及びそれらの斉次型不等式を、現在迄知られている場合を全て含むように拡張した。その一連の不等式に於いて現れる、微分可能性・可積分性・総和可能性を示す三種類のパラメタの成すスケール不変な等式が、斉次型では必要充分条件である事も明らかにした。また、新しく見出された補間不等式の新たな応用を、ハートリー型の変分問題とナビエ・ストークス方程式の解の特異性・正則性の問題に対し研究した。 粘性解理論においては、未知函数の導函数について優線型の項を持つ完全非線型方程式の弱ハルナック不等式を導いた。
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Research Products
(12 results)