2009 Fiscal Year Annual Research Report
SOI技術による高レート実験用薄型ピクセル検出器の研究
Project/Area Number |
21244040
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
新井 康夫 High Energy Accelerator Research Organization, 素粒子原子核研究所, 教授 (90167990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪山 透 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (80188622)
原 和彦 筑波大学, 数理物質科学研究科, 講師 (20218613)
三好 敏喜 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別助教 (20470015)
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Keywords | Silicon-On Insulator / 放射線、X線、粒子線 / ピクセル検出器 / 素粒子実験 / 半導体超微細化 / 放射線イメージセンサー |
Research Abstract |
本研究の目的は次世代の大型加速器実験等で必要とされる、薄く、高分解能で、高レートの荷電粒子測定が行えるピクセル検出器をSilicon-On-Insulator(SOI)技術を元にして開発することである。この検出器では放射線センサー部と読み出し回路が同一チップ上で一体化出来るという特徴がある。 まず初年度である2009年度は、ピクセル回路の基本設計・シミュレーションを行い、この結果に基づいて試験チップのレイアウト設計および製作を行った。また、同時にSOI検出器のセンサー構造のプロセス/デバイス・シミュレーションを、3次元T-CAD(Technology CAD)シミュレーターを使って行ない、トランジスターの動作に影響を及ぼすバックゲート効果を抑える為の、Buried P-Well(BPW)構造に対する理解等を進めた。 基本回路要素を含んだ小規模試験チップは夏と冬の2回設計・製作し、その後引き続きチップの評価を進めている。製造プロセスはOKIセミコンダクター(株)の0.2μmSOI CMOSを元に、ピクセル用に我々が開発した独自のプロセスである。試作チップの評価より、すでにバックゲート効果はBPWにより完全に抑えられる事が確かめられた。またこの他の特性試験も、現在進められている。さらに、X線照射を用いて、放射線耐性の評価を行い、酸化膜中に捕獲される正孔密度を求めるとともに、アニーリングによる特性の回復を観測した。
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Research Products
(13 results)