2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シミュレーション環境のための一般化固有値解法の開発と応用
Project/Area Number |
21246018
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
櫻井 鉄也 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60187086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 高嗣 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60153095)
多田野 寛人 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教 (50507845)
長嶋 雲兵 独立法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主幹研究員 (90164417)
池上 努 独立法人産業技術総合研究所, 計算科学研究部門, 研究員 (80245612)
立川 仁典 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (00267410)
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Keywords | 固有値解析 / 基盤ソフトウェア / 次世代シミュレーション |
Research Abstract |
本研究では、次世代計算機環境における大規模シミュレーションを実現するために、並列化が困難な内部固有値問題の解法を対象として、高い並列性をもつ固有値解法の実用化技術を開発する。本年度は、基本となるアルゴリズムの理論的な基礎の確立とその改良、およびソフトウェア実装のための基本技術の開発を中心として研究を進めた。(1)固有空間のフィルターの概念に基づいてフィルター対角化の理論構築を進めた。それを用いて自由度の高い解法の設計法や反復による精度改善法を開発した。これによって、例えば固有値の近くにシフト点があり線形方程式の収束性が悪化するような場合にもシフト点の配置の自由度が上がり、より状況に応じた解法の適用が可能となる。(2)マルチコアCPUやGPUでの高性能化のために、ブロック化による効率化を行った。また、ブロックKrylov部分空間法の残差の乖離を避ける手法を開発し、固有値解法に組み込んだ。これらの手法は、本課題で開発する固有値解法の計算量の多くを占め、その高速化は方法全体の高性能化につながる。(3)次世代の計算環境を想定して、ソフトウェアの一部をGPU向けに実装し、単体のGPUでの性能評価を行った。(4)開発している手法を格子QCDや殻モデル等の物理分野の実問題に適用し、方法の性質の解析と性能の改善を行った。ソフトウェア開発において、実用性を高めるためには、このような実際のアプリケーションでの評価が重要である。より使いやすい方法とするためには、問題ごとに異なるパラメータの適切な設定方法や、より詳細な方法の性質の解析が必要となる。
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Research Products
(36 results)