2009 Fiscal Year Annual Research Report
大規模災害時の避難所における情報通信環境革新に関する研究
Project/Area Number |
21246063
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
間瀬 憲一 Niigata University, 自然科学系, 教授 (90313501)
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Keywords | インターネット / 携帯電話網 / メッセージ通信 / 災害 / 避難所 |
Research Abstract |
本年度の主な研究成果は以下の通りである。 1.避難所通信システム(SCS)の基本概念、サービス構想の確立 SCSはインターネットに接続されたコンピュータ(避難所サーバ)と各避難所に配置され,インターネットを経由して避難所サーバにつながるパソコン(避難所PC)から構成される.SCSは避難所間及び避難所と外部間でのメッセージ通信サービスを提供する.避難所におけるサービス利用者はコンピュータ端末や携帯電話を使う必要はない.利用者は一定様式のメッセージ用紙にメッセージを手書きする.また,用紙に印刷されたメッセージを受け取る.一方,避難所外の利用者はインターネットや携帯メールを活用する. 2.サービス構想を実現する基本メカニズム 1)メッセージ送信者と受信者の識別子(ID)として電話番号を利用する.電話番号はメッセージ用紙の所定の位置に手書きされ,光学的文字読み取り装置によって認識される. 2)メッセージが受信者へ電子メールで送られる場合,電話番号からメールアドレスを求める(アドレス解決)必要がある.外部利用者がマッピング情報を入力する. 3.プロトタイプ開発 上記の基本メカニズムに基づき、機能の具体化を行い、プロトタイプを開発した。 4.サービス能力の試算 プロトタイプを用いた実験結果より、デスクトップ1台で数百の避難所の数千の避難者にサービス提供が可能との見通しを得た。 5.テストベッド(避難所ネットワーク)の構築 新潟大学と周辺の避難地指定の小中高校を結ぶメッシュネットワークを構築した。今後、避難所システムの実験に利用する予定である。
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Research Products
(18 results)