2011 Fiscal Year Annual Research Report
大規模災害時の避難所における情報通信環境革新に関する研究
Project/Area Number |
21246063
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
間瀬 憲一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90313501)
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Keywords | 東日本大震災 / ネットワークマネジメント / 無線マルチホップネットワーク / 指向性アンテナ / 避難所 |
Research Abstract |
避難所通信システムは、避難所間を無線メッシュネットワークや無線マルチホップネットワーク等で結び、インターネットに接続することにより避難所間及び避難所と被災地外との間でメッセージ交換を実現するシステムである。多数の避難所からのアクセスを制御するため、各避難所端末がローテーションで避難所サーバと通信を行う方式を開発し、ランダムにアクセスする方式との比較において適用領域を明確化した。2011年3月11日の東日本大震災発生に伴い、宮城県東松島市に、無線マルチホップネットワークを構築し、本システムにより実際にサービス提供を行った。具体的には宮城県東松島市において現地調査後、無線LAN用平面アンテナと25GHz帯小電力データ通信装置を用いることによって4ノード、3ホップのマルチホップ無線ネットワークを構築した。本ネットワークと避難所通信システムのプロトタイプを用いて、宮戸地区においてメッセージ通信サービスの提供を行った。新潟大学には避難所サーバ、宮戸地区の縄文村歴史資料館には避難所端末を設置した。新潟大学のホームページに避難所サーバへのリンクを設けた。ネットワーク構築後、エンドツーエンドで約5Mbpsのスループットが得られることを確認した。サービス提供に当たり、避難所を発着としないメッセージ送信など本来用途以外での利用を防止する機能の開発・実装、避難所サーバへのアクセスシェーパーの導入、セキュリティ対策を実施した。避難所端末や構築ネットワーク、避難所サーバのリモート管理を実現した。
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Research Products
(11 results)