2011 Fiscal Year Annual Research Report
雨天時下水道由来の健康リスク因子の動態評価手法の開発
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21246084
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古米 弘明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40173546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 浩之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (00302779)
栗栖 太 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30312979)
春日 郁朗 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (20431794)
鯉渕 幸生 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (60349800)
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Keywords | 合流式下水道 / 雨天時越流水 / 受水域 / 健康リスク因子 / 土木環境システム |
Research Abstract |
お台場における病原微生物の起源解析、受水域での挙動評価 隅田川・神田川からの汚濁流入負荷量が、お台場水質に大きく影響することが示唆されたことから、神田川での晴天時、雨天時モニタリングを行った。汚濁負荷パターンを降雨特性から特徴づけるまでには至らなかったが、潮汐が大きく影響しており、汚濁水塊が河口部で往復移動していることが確認できた。 分布型モデルによる汚濁物質の流出ダイナミクスの検証 都区部の降雨の分布を考慮して(56地点の雨量計データ)雨水流出を行った結果、自然吐口からの越流量は、ポンプ場からの放流量と同程度であることを定量的に推定した。また、一様な降雨を用いた解析結果から、単位面積当たりの自然吐口からのCSO流出量が排水区によって異なり、石神井川流域が高い値を示すことが推測された。また、新河岸川排水区を例として、総降雨量、最大降雨強度、継続時間を属性として降雨パターンの分類を行った。さらに同じ降雨イベントに対して雨水流出解析を行い、CSO流出量、流出箇所数、継続時間、CSOの発生までの時間を属性としてCSOパターン分類を行った。2つの分類結果を類似度分析したところ、少降雨と豪雨の場合には高い類似性が見られ、降雨パターンによってCSOパターンを予測できる可能性が示された。 都市内親水空間利用の安全度評価とリスク低減対策の提案 3次元流動・水質モデル計算により沿岸親水空間での病原微生物汚染レベルを推定して安全度を評価することを試みたが、汚濁負荷流入量の設定により大きく影響があることから具体的な低減策の提案までにはいたらなかった。 ワークショップ開催を通じた研究成果の公表 第4回IWA-ASPIREの連携企画として、日韓特別ワークショップ「Impact Assessment and Control of Combined Sewer Overflow」を開催した。合流改善対策とCSOの影響評価とCSOの制御技術と管理の2つのテーマに対して実務者,研究者ら約50名が積極的な議論をした。成果として発表内容を含んだ冊子を作成した。
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Research Products
(15 results)