2012 Fiscal Year Annual Research Report
世界遺産登録を目指すイラン・タブリーズ市の歴史的公共建造物の耐震安全性詳細調査
Project/Area Number |
21254001
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮島 昌克 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 純史 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (00161597)
幸左 賢二 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00315160)
山口 謙太郎 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (10274490)
池本 敏和 金沢大学, 環境デザイン学系, 講師 (60311677)
鶴来 雅人 一般財団法人地域地盤環境研究所, 地震防災グループ, グループリーダー (60450912)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 歴史的建造物 / 煉瓦造 / 耐震診断 / 耐震補強 |
Research Abstract |
本研究では、イラン・タブリーズ市において世界遺産に昨年登録されたバザール(市場)を対象として、北タブリーズ断層を想定地震断層とした耐震診断を行うとともに、耐震補強法について現地の研究協力者と調査研究を行うことを目的としている。すなわち、歴史的価値の極めて高い建造物を今後の地震によって消滅しないためばかりでなく、人的被害を最小限にとどめるために建設地点の地盤特性を考慮した耐震診断を行い、それに基づいた耐震補強法を具体的に提案するとともに、避難シミュレーションを実施し、避難時危険性を提示するとともにその対策を提案することが、本研究の目的である。 平成24年度は、バザールの増築・改修工事で使用されている材料と組積方法で作製した組積体の力学特性を調べ、その力学特性に基づいてバザールの一角を抽出したモデルの有限要素法解析を行い、バザールの自重及び地震荷重に対する挙動を調べた。解析にあたっては、昨年度までに行ったバザール建設地点の地盤動特性を考慮に入れた想定地震動波形を用いた。 解析の結果、バザールにおける構造上の課題を概ね把握することができた。加えて、無補強組積造建築物の補強方法として世界各国で提案・検討・適用されている方法を調べ、性能と適用の容易さなどを検討した結果、高い適用可能性が認められた「ECC(高靭性繊維補強セメント複合材料)塗布」および「アラミド繊維シート貼付と同繊維バンドによる固定」の2つの方法について、適用した場合の組積体の力学特性の変化を調べた。実験の結果、ECCは組積体のせん断変形能力を著しく向上させる効果を示し、アラミド繊維バンドの巻き付けによる同繊維シートの剥離防止効果も明瞭に確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)