2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300081
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
中川 匡弘 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (60155687)
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Keywords | カオス / フラクタル / 脳波 / 光脳機能イメージング / 光トポグラフィ / 感性情報 / 非侵襲的脳機能計測 / 事象関連電位 |
Research Abstract |
現代の科学技術の進展により高度な物質開発システムが生産され,その結果大量生産多量消費型産業社会が創り出され,多くの人々がその恩恵に浴してきた.しかしながら,一方直面するエネルギー・環境問題の克服と共に,成熟した安全・安心・快適な持続型社会を実現するため,"脳機能ダイナミズムの解明(自然科学)"と"感性豊かで快適な持続可能社会(人文社会科学)"の有機的融合技術の創生は,21世紀の研究者・技術者が取り組むべき重要な異分野融合型課題である. このような融合技術創製の観点から,申請者の研究グループは,脳波や近赤外分光計測により得られる生体信号波形の有する複雑性に注目した新規な感性情報計測手法を提案し,フラクタル次元という普遍的な尺度で脳の活性に係る時空間ダイナミクスを定量的に調べてきた.さらに,喜怒哀楽といった感情(浅い感性)のみならず,ストレスや軽快感,清涼感,安心感といった高次感性(深い感性)を計測し,感性を融合したブレインマシンインターフェースとしての次世代のアフェクティブインターフェースを開発した.以下に,初年度の研究成果を列挙する. [1] アフェクティブインターフェースの開発 多チャンネルポリグラフとアナログ入出力ボードによるアフェクティブインターフェースシステムを開発した。さらに,近赤外分光装置(島津:OMM-3000,現有設備)での光学的に同時計測により,高次感性(深い感性)の計測精度を向上することに成功した. [2]多チャンネル高時間分解能フラクタル次元解析プログラム開発 生体信号に非整数階の微分処理を行い,ガウスランダム雑音w(t)をリファレンスとした最尤推定を行うことにより十分な精度を確保することに成功した. [3]事象関連電位(ERP)とフラクタル性の解明とアフェクティブ制御システムの開発 これまでの予備実験では,事象関連電位(ERP)とそのフラクタル性に関する解析を行い,その関連部位の活性度の変化を調べた.
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Research Products
(9 results)