2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21300106
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小西 貞則 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 教授 (40090550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西井 龍映 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40127684)
前園 宜彦 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30173701)
二宮 嘉行 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (50343330)
増田 弘毅 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教 (10380669)
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Keywords | 非線形モデリング / Lasso型正則化法 / 空間データ / 混合分布モデル / 漸近推測 / 変化点解析 / 非正則統計モデル / 非線形確率微分方程式 |
Research Abstract |
統計科学,情報科学の知識融合と数学的成果の有効利用によって,複雑な構造を内包する高次元データの背後にある現象の理解と予測・制御を目的として,非線形現象のモデル化の理論・方法論の研究に取り組み,平成21年度は,以下のような研究成果を挙げた. 1. 多数の説明変数からなる大規模モデルの変数選択の新しい手法であるlasso推定を拡張して,非線形モデリングに適用する方法を提唱した.モデルの推定・評価選択に対して,ベイズ推論によって計算機上で実行する数値的アプローチをモデリングの実行過程に組み込むことによって,従来,適切に捉えることが困難であった局所的に変動する高次元の現象や変化点をモデル化の過程で自然に取り組むことができる柔軟なモデリング手法となった. 2. 地表面メッシュを被覆しているカテゴリ割合を推定する問題について,マルコフ確率場に従う正規混合分布によるアプローチを提案した.また高次元データが観測されている場合,主成分分析によって次元を落として解析する方法の有効性を実データにより検証した. 3. ノンパラメトリックな統計的推測における高次モーメントのジャックナイフ推定量の漸近的な性質を求めた。またスチューデント化カーネル型確率点推定量のエッジワース展開を求め、理論的に妥当性を証明した。この結果からノンパラメトリックな確率点推定量に基づく信頼区間を構成した。 4. 空間データにおける集積性を検知するための尤度比検定において,そのp値のタイトな上限の計算方法を提示した. 5. 非正規安定レヴィモデルにおける高次元パラメータの漸近推測においてフィッシャー情報量行列が自然に退化することを指摘し,それに対する実用的かつ効率の良い対処法を与えた.
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