2010 Fiscal Year Annual Research Report
海馬シナプス前カルシウムストアの細胞分子基盤に関する研究
Project/Area Number |
21300146
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神谷 温之 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10194979)
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Keywords | 海馬 / シナプス伝達 / カルシウムイオン / 神経伝達物質放出 |
Research Abstract |
海馬苔状線維シナプス前部における細胞内カルシウムストアの役割について解析するために、今年度は単一終末レベルないし単一軸索レベルでの苔状線維ナプス前部でのカルシウムイメージングを試みた。昨年度に導入した共焦点顕微鏡を用いた高速イメージングシステムを用いて、シナプス前部でのカルシウム動態の測定を行った。マウス海馬スライス標本において苔状線維軸索の走行するCA3野透明層に膜透過型蛍光カルシウム指示薬であるOregon Green BAPTA1-AMを負荷し、軸索内に取り込まれた後に軸索輸送の機構を介して輸送されることを利用して、シナプス前部(終末部および軸索部)に蛍光カルシウム指示薬を負荷し、細胞内ストアからのカルシウム放出を促すカフェイン投与により苔状線維シナプス前部で蛍光強度が増加することを確認した。また、苔状線維の起始細胞である歯状回顆粒細胞に効率的に単一細胞レベルで蛍光カルシウム指示薬を負荷するために、単一細胞エレクトロポレーションの条件検討を行い、小型の細胞である歯状回顆粒細胞の細胞体に直視下に簡便に蛍光色素を導入することが可能になった。しかしながら、顆粒細胞の軸索である苔状線維軸索は極めて微細で、また、スライス内を立体的に走行し、共焦点顕微鏡を用いても苔状線維の神経終末部まで連続して蛍光をモニターすることが困難な場合がしばしばであった。そこで、スライス作成時の角度を工夫し、顆粒細胞の細胞体から苔状線維終末までが同一スライス内に保存される条件について検討を行っている。
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Research Products
(4 results)