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2009 Fiscal Year Annual Research Report

筋ジストロフィー犬新生仔劇症型の病因解明と胎仔治療の検討

Research Project

Project/Area Number 21300157
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

中村 昭則  Shinshu University, 医学部附属病院, 准教授(特定雇用) (10303471)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 武田 伸一  国立精神・神経センター・神経研究所, 遺伝子疾患治療研究部, 部長 (90171644)
Keywords筋ジストロフィー / ジストロフィン / ユートロフィン / 機械的ストレス / ミオシン / マイクロアレイ / 前初期遺伝子 / ケモカイン
Research Abstract

Duchenne型筋ジストロフィーは,ジストロフィン遺伝子変異によるジストロフィンの欠損が原因で発症し,全身の骨格筋・心筋に障害を来す致死性疾患である.筋ジストロフィー犬(筋ジス犬)はDMDの症状に最も類似したモデル動物であるが,出生直後の血清CK値が極めて高い上,新生仔期の死亡率が35%といった特徴があり,原因として娩出によるストレスの関与が指摘されてきた.そこで,帝王切開を導入して自然分娩と帝王切開の比較,および臍帯血と呼吸開始前後の血清CK値の比較を行ったところ,筋ジス犬では,呼吸開始による呼吸筋への過度な機械的ストレスのため急性の筋壊死が生じていることが分った.当該年度では,筋ジス犬の横隔膜が機械的ストレスに著しく脆弱である機序について検討した.ミオシン分子種の発現解析から筋ジス犬のみならず正常犬でも他の動物種に比べて骨格筋の成熟が遅れていること,さらに,ジストロフィンの欠損の際に代償性に発現するユートロフィンが,新生仔筋ジス犬の横隔膜には発現していなかったことから,新生仔筋ジス犬では呼吸筋の発達が遅れているために,ユートロフィンの代償性発現が必要なく,このために呼吸開始による機械的ストレスに抗せないと考えられた.これまでに,筋ジストロフィーでは筋壊死に再生や線維化も共存しているために,病態機序の解明や治療評価判定が困難であったが,筋ジス犬の横隔膜では呼吸開始による機械的負荷で一気に壊死が起こることから,筋壊死に関与する遺伝子の同定が可能と考えられる.そこで,マイクロアレイを用いて呼吸前後で発現が変化する分子について検討した結果,呼吸前の筋ジス犬の横隔膜では,壊死前からオステオポンチンやマトリックスメタロプレテイナーゼが,呼吸後では前初期遺伝字やケモカインが著しく増加していることを明らかにし,ジストロフィン欠損筋の壊死に関与する遺伝子群を同定することに初めて成功した.

  • Research Products

    (3 results)

All 2009

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Evaluation of dystrophic dog pathology by fat-suppressed T2-weighted imaging.2009

    • Author(s)
      Kobayashi M, Nakamura A, et al.
    • Journal Title

      Muscle Nerve 40

      Pages: 815-826

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Exon-skipping therapy for Duchenne muscular dystrophy.2009

    • Author(s)
      Nakamura A, Takeda S
    • Journal Title

      Neuropathology 29

      Pages: 494-501

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 筋ジストロフィー犬新生仔劇症型の病態機序に関する検討2009

    • Author(s)
      中村昭則
    • Organizer
      第50回日本神経学会総会
    • Place of Presentation
      宮城(仙台)
    • Year and Date
      2009-05-20

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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