2009 Fiscal Year Annual Research Report
リハビリテーションによる内的動機付けの神経・分子生物学的基盤
Project/Area Number |
21300205
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
尾上 浩隆 The Institute of Physical and Chemical Research, 分子プローブ機能評価研究チーム, チームリーダー (80214196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 強 独立行政法人理化学研究所, 分子プローブ機能評価研究チーム, 研究員 (20419708)
山中 創 独立行政法人理化学研究所, 分子プローブ機能評価研究チーム, リサーチアソシエイト (10415573)
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Keywords | ポジトロンエミッショントモグラフィー / マカクザル / 脊髄損傷モデル / 側坐核 / ドーパミン |
Research Abstract |
最近我々は、頸椎の特定の部位を特異的に切断した脊髄損傷モデル動物をサル(マカクザル)で作製し、ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)法を用いた非侵襲的な脳機能画像解析を長期的に行い、損傷後の手の巧緻運動の機能回復には一次運動野(M1)と運動前野(PM)のダイナミックな活動が関与していることをはじめて明らかにしている。今回、この実験で得られたPET画像を使い、脊髄損傷後の損傷対応側のM1領域との活動の間の相関解析(同期的活動)を詳細に行った。その結果、意欲や動機付け、報酬との関連が高い側坐核の活動が、損傷後の回復過程の早期および後期にわたって認められた。このことから、中枢神経損傷後の運動機能回復には、ドーパミン神経による動機付けによる促進が関与する神経機構が存在することが示唆された。さらに側坐核の機能回復における役割について検証するために、損傷後の回復過程における側坐核のドーパミン神経活動の経時的変化の解析を開始した。方法は、ドーパミンD2/3受容体のアンタゴニストである11C-FLB457を無麻酔下のアカゲザル(macaca mulatta)へ静脈投与し、損傷前後におけるPETを測定し、脳画像を取得する。この際、1)トレーサー量、2)1μg/kg、3)100μg/kgの異なる用量の非標識のFLB457を同時に投与するPET実験を行うことによって、脳局所のin vivoにおけるドーパミ受容体の数や親和性を算出できるかどうかについて検討を行った。現在、一頭目の脊髄損傷モデル動物におけるPET測定を損傷前、損傷後の早期および後期(2週間、1,3ヶ月後)について行っている。
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Research Products
(6 results)