2009 Fiscal Year Annual Research Report
体重のセットポイントに及ぼす幼若齢期肥満モデルラットの運動と食事制限の比較
Project/Area Number |
21300256
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 政登 Jikei University School of Medicine, 医学部, 教授 (10110925)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 秀樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60220224)
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Keywords | 体重のセットポイント / 幼若齢期 / 壮年期 / 自発運動 / 食事制限 / 内臓脂肪 / レプチン発現量 |
Research Abstract |
【研究目的】ヒトを含めた動物の体重は遺伝子によって決定され概ね一定に維持される(体重のセットポイント説)。近年の肥満児増加原因は環境変化による"セットポイント"の上昇に起因したと思われる。本研究では、ヒト乳幼児~学童期相当期に運動および食事制限を行い、壮年期相当期に到るまでの体重、内臓脂肪重量、血清レプチン濃度等の変化を観察し、運動と食事制限の相違を調べた。【研究方法】肥満糖尿病モデルラットを、(1)ヒト乳幼児~学童相当期(幼若齢期;5~20週齢)、(2)ヒト青年期(成長~成熟期;20~35週齢)、(3)壮年期相当期(成熟期;35~45週齢)にわけ、平成21年度は(1)ヒト乳幼児~学童相当期に自発運動および食事制限(自発運動群と体重が同等になるよう給餌量制限)を行い、運動と食事制限の相違を調べた。【研究結果】運動群は介入解除後も有意な体重低値が持続したが、食事制限群では介入解除後速やかに増加し、25週齢時には安静対照群と有意な差が消失した。幼若齢期の運動または食事制限解除(20週齢)後壮年期相当期(~45週齢)までの25週間安静を維持した後には、安静維持群に比較し運動群の体重や内臓脂肪重量が低く、副睾丸周囲脂肪のレプチン発現量が有意な低値を示した。また、レプチン発現量は内臓脂肪重量と強い相関(r=0.95、p<0.001)が認められた。【結論】体重のセットポイント設定には幼若齢期の食事制限ではなく、運動によるエネルギー消費増大が重要である、ことが示された。
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Research Products
(2 results)