2009 Fiscal Year Annual Research Report
食生活での栄養素相互作用と臓器代謝調節ネットワーク機構の解明
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21300277
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武田 英二 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00144973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹谷 豊 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30263825)
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Keywords | 糖質・脂質の組み合わせ / パラチノース / シュクロース / オレイン酸 / リノール酸 / 高タンパク食 / FGF21 |
Research Abstract |
1、 糖質・脂質の組み合わせが生体代謝におよぼす作用の解明 糖質(パラチノース(P)又はシュクロース(S))と脂肪酸(オレイン酸(O)又はリノール酸(L))を組み合わせて4種類の餌(PO, PL, SO, SL)を調製し,肥満モデル動物Zucker fattyラットに4週間投与後,膵臓の形態,機能および脂肪酸組成について解析を行った。 S群はP群に比し,膵島の肥大化および線維化を認めた.一方,L群はO群に比し,膵島のアポトーシスの割合が高く,細胞量は減少していた。インスリン分泌能はPO群で最も保たれた。以上より、摂取する糖質と脂質を選択的に組み合わせることにより,肥満およびインスリン抵抗性に伴う膵臓β細胞障害の発症・進展リスクを軽減できることが示された。さらに、SL摂取によるインスリン抵抗性の亢進に、組織中の脂肪酸組成の違いが重要であることが明らかとなった。 2、臓器間栄養代謝調節ネットワークにおけるFGF21機能の解明(竹谷) 炭水化物をタンパク質に置換したエネルギー制限食は、肥満ラットの脂質代謝異常を効果的に改善した。この効果は、炭水化物摂取の制限による肝SCD1発現の低下を介したTG合成抑制作用と、グルカゴン分泌作用によるFGF21を介した肝臓中脂質利用促進作用に起因することが示唆された。
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Research Products
(18 results)