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2011 Fiscal Year Annual Research Report

高次の理科学力を育成する教育方法の開発と実践に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21300291
Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

堀 哲夫  山梨大学, 教育学研究科, 教授 (30145106)

Keywords理科学力 / メタ認知 / 科学的リテラシー / 学習履歴 / OPPA / 自己評価 / ポートフォリオ評価 / パフォーマンス評価
Research Abstract

本研究は、小・中学校および高校のふつうの児童・生徒を対象にして、理科における高次の学力を形成・獲得させるために、教育目的・目標、授業及び学習、内容、評価を構造的にとらえることができる一枚ポートフォリオ評価法(One Page Portfolio Assessment : OPPA)を用いて日常的に教育現場で活用することにより、高次の学力形成・獲得が可能になる方法にまで高めることを目的としている
今年度の研究実施計画として以下の三点を設定し、その下で研究を進めた。
第一は、昨年提案したOPPAの学力モデルを精緻化していくことである。また、こうした検討はOPPAの全体像を明らかにすることとも関わっているので、それも合わせて行い、「OPPAの基本的骨子と理論的背景の関係に関する研究」という研究成果としてまとめた。
第二は、OPPシートに記入した学習者の学習履歴に対して教師が加えたコメントと学習者の資質・能力の育成の関わりについて検討した。この点については、主として高校生物を中心にして研究を行い、その成果を「OPPシートを活用した高次の学力形成における教師の働きかけに関する研究」としてまとめた。
第三は、これまでOPPシートを作ってきていない新しい単元の内容に対してシートを作成してすることであった。この点に関しては、高校「生物I」のほぼ全ての単元について研究協力者とともにシートを開発し、実際に授業を行った。そのさい、シートの形式についても検討を行い、OPPAの基本的構成要素を満たしていれば、類似した効果をあげられることが明らかになった。
以上のような研究を通して明らかになってきた新たな課題として、OPPAの研究を進めていくとそれが教材研究と直結していることが明らかになってくる。そこで、来年度は、OPPAと教材研究の関わりを中心にして研究を進めたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は理科における児童・生徒の高次の学力を育成することを目的としている。そのためのいわば道具としてOPPシートを用いる。シートの開発、具体的使用方法、効果の検証等が具体的実践を通して確認されてきており、他の人が活用できる形での全体像も明確になってきている。さらに、本年度、日本教育学会英文誌にOPPAの概要と効果を発表したこと等を考えると、おおむね順調に進展してきているか、あるいはそれ以上の効果をあげていると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究の進展により、OPPAの研究は、授業を行う際の教材研究そのものとも深く結びついていることが明らかになってきた。良い授業を行うために、言い換えると児童・生徒に高次の学力を形成するために、教材研究が行われてきたのだが、具体的にどのように行ったら所定の効果があげられるのか、これまで必ずしも明確でなかった。OPPAと教材研究との関わりが明確になってきたので、その詳細な関係を明らかにする。
OPPAは授業評価を行うてとも可能であるので、授業を行う前・中・後の適切な教材研究と関わってそれらが構造化されれば、本研究をさらに深めることができると考えられる。

  • Research Products

    (9 results)

All 2012 2011

All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] OPPAの基本的骨子と理論的背景の関係に関する研究2012

    • Author(s)
      堀哲夫
    • Journal Title

      山梨大学教育人間科学部紀要

      Volume: 13 Pages: 94-107

  • [Journal Article] OPPシートを活用した高次の学力形成における教師の働きかけに関する研究-高校『生物I』の実践を中心にして-2012

    • Author(s)
      神澤恒治・堀哲夫
    • Journal Title

      山梨大学教育人間科学部紀要

      Volume: 13 Pages: 108-120

  • [Journal Article] 理科教育の読解力育成における研究-概念の形成過程を中心として-2012

    • Author(s)
      中島雅子・堀哲夫
    • Journal Title

      山梨大学教育人間科学部紀要

      Volume: 17 Pages: 25-33

  • [Journal Article] The Concept and Effectiveness of Teaching Practices Using OPPA2011

    • Author(s)
      HORI, Tetsuo
    • Journal Title

      Educational studies in Japan : International Yearbook

      Volume: No.6 Pages: 47-67

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 理科教育における言語活動と授業改善2011

    • Author(s)
      堀哲夫
    • Organizer
      日本教育方法学会第47回大会
    • Place of Presentation
      秋田大学(秋田県)
    • Year and Date
      2011-10-02
  • [Presentation] 観察・実験における小学校3、4年生の資質・能力の実態とその育成-OPPAの活用を中心にして-2011

    • Author(s)
      市川英貴・堀哲夫
    • Organizer
      日本理科教育学会第61回全国大会
    • Place of Presentation
      島根大学(島根県)
    • Year and Date
      2011-08-20
  • [Presentation] OPPシートを活用した高次の学力の育成に関する研究-高校『生物I』の実践を中心にして-2011

    • Author(s)
      神澤恒治・堀哲夫
    • Organizer
      日本理科教育学会第61回全国大会
    • Place of Presentation
      島根大学(島根県)
    • Year and Date
      2011-08-20
  • [Presentation] OPPAの基本的骨子と理論的背景の関係に関する研究2011

    • Author(s)
      堀哲夫
    • Organizer
      日本理科教育学会第61回全国大会
    • Place of Presentation
      島根大学(島根県)
    • Year and Date
      2011-08-20
  • [Presentation] 概念の形成過程を重視した授業のあり方に関する研究-R.オズボーンによる『生成的学習モデル』を中心として-2011

    • Author(s)
      中島雅子・堀哲夫
    • Organizer
      日本理科教育学会第61回全国大会
    • Place of Presentation
      島根大学(島根県)
    • Year and Date
      2011-08-20

URL: 

Published: 2013-06-26  

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