2009 Fiscal Year Annual Research Report
臨床医工学をめぐるコミュニケーション・モデルの構築に向けて
Project/Area Number |
21300324
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
霜田 求 Osaka University, 医学系研究科, 准教授 (90243138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟屋 剛 岡山大学, 医歯薬総合研究科, 教授 (20151194)
伏木 信次 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (80150572)
池田 光穂 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 教授 (40211718)
樫 則章 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (40194766)
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Keywords | 臨床医工学 / 脳神経科学 / 研究倫理 / 臨床コミュニケーション / サイエンスショップ / 臓器移植 |
Research Abstract |
申請書「研究の目的」で掲げた3つの課題に即して今年度の研究成果をまとめる。 (ア) 研究/臨床のスタッフと被験者/患者との間のコミュニケーションの質の向上…大阪大学における臨床医工学教育プログラムで全分野大学院生対象の「研究倫理」と企業の研究者・学外院生対象の「倫理と知財」、関西5大学連携「臨床医工学・情報学高度人材育成システムの構築」での「リベラルアーツ教育プログラム」において、臨床医工学を中心とする先端医療技術の倫理的・社会的側面に即した教育実践を通して、多分野の教員・研究者が相互交流を深めた。 (イ) 専門家集団と一般市民との間の公共的コミュニケーションの促進…今年度は特に脳神経科学をめぐる問題を継続的に取り上げ、異分野専門家間での対話可能性を探った。ナノテクノロジーをテーマとするワークショップ(日仏生命倫理会議、西南学院大学、2009年4月)、ニューロテクノロジーをテーマとした学会シンポジウム(日本生命倫理学会、東洋英和女学院大学、2009年11月)および市民公開シンポジウム(京都府立医大、2010年3月)を開催し、それぞれ海外の研究者を招いて、日本側の多分野研究者と一般市民をまじえた公共的コミュニケーションの実践を試みることができた。 (ウ) 人間学的・文明論的意味の反省的熟慮のための素材提示…臓器移植を含む先端テクノロジーが人間社会や人間存在にとってどのような意味をもつのかを、下記に挙げる人文・社会学的視点から検討する作業を進め、基本的な論点を明確化した。医療人文学研究会(脳神経科学をテーマとして3回開催)、本科研費研究会(ニューロエシックス)、日本宗教学会(生命倫理と宗教)、日本生命倫理学会他(臓器移植の諸課題)。
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Research Products
(25 results)