2012 Fiscal Year Annual Research Report
プラント・オパール中の炭素による生産遺構の年代測定法の確立
Project/Area Number |
21300330
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
宇田津 徹朗 宮崎大学, 農学部, 教授 (00253807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 俊夫 名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 教授 (10135387)
田崎 博之 愛媛大学, 法文学部, 教授 (30155064)
外山 秀一 皇學館大学, 文学部, 教授 (50247756)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生産遺構年代 / 年代測定 / プラント・オパール / 生産遺構立地 / AMS / 微量炭素 |
Research Abstract |
本研究は、土壌から安定的に得られる作物由来のプラント・オパールに含まれる炭素を利用して、炭化種子などの年代決定試料に乏しい焼畑などの生産遺構の年代を測定する手法の確立と普及を目指すものである。本年度は、計画最終年度にあたるため、昨年度までの研究成果を受け、「生産遺構立地の分類とモデル化の検討・堆積層の層相分析」および「プラント・オパール中の炭素による年代測定精度の検討」に取り組んだ。また、4年間の研究を総括し、研究成果の発表とプラント・オパールの抽出から年代測定までの一連の技術についてまとめたマニュアル(含む報告書)の作成を計画・実施した。以下にその結果をまとめる。 1.生産遺構立地の分類とモデル化の検討・堆積層の層相分析:遺跡立地(基盤土壌の堆積環境とプラント・オパール含有量)と堆積環境に着目して、3つのモデルを設定し、それぞれのモデルにおける分析試料採取のポイントを明らかにするとともに予想される年代測定値の幅(精度)をまとめることができた。 2.プラント・オパール中の炭素による年代測定精度の検討:昨年度の研究成果を受け、夾雑炭素除去の前処理法の違いや様々な立地の遺跡土壌のプラント・オパールについて年代測定実験を行った。前処理法としては、乾式灰化が過塩素酸処理に代替可能な普及性の高い方法となり得ることを明らかにした。年代測定値の精度については、プラント・オパール中の炭素の給源(光合成以外の土壌中炭素の影響)の検討が必要であることを示唆するデータが得られ、今後、植物生理学的な視点を含めた検討が必要であるという結論に至った。 3.研究の成果と分析手法の発表および分析マニュアルの作成:名古屋大学の年代測定総合研究センターのシンポジウムの中で、当該研究の成果および分析手法について発表を行った。また、一連の分析手法を紹介するマニュアルを含む報告書(全61頁)を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)