2010 Fiscal Year Annual Research Report
古代日韓における青銅器の製作および流通と原料産地の変遷に関する研究
Project/Area Number |
21300331
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
齋藤 努 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (50205663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 慎一郎 国立歴史民俗博物館, 研究部, 教授 (30190010)
土生田 純之 専修大学, 文学部, 教授 (50228524)
亀田 修一 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (10140485)
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Keywords | 考古学 / 韓国 / 分析科学 / 文化財科学 / 青銅器 / 産地推定 / 鉛同位体比 / 朝鮮半島 |
Research Abstract |
朝鮮半島出土資料としては、引き続き発掘調査財団との連携のもとに、旧百済地域から発掘された資料を中心として分析と結果の報告を行い、データの蓄積を図った。2010年度は、漢江文化財研究院、韓國文化財研究院において、金浦・雲陽洞遺跡出土資料などの調査と試料採取を行った。 また日本国内出土資料としては、香川・広島・岡山における6~7世紀の古墳出土銅鏡などや、島根県の中村1号墳出土資料の調査と試料採取を行った。後者からは、6世紀末~7世紀初の日本産原料の使用が認められた。これは最初期の国産原料の使用として、日本で3例目の報告である。昨年度試料採取を行った、筒形銅製品片とみられる山元遺跡出土資料については、日本の弥生時代遺跡から出土した銅鎮、小銅鐸、小形彷製鏡、広形銅矛、筒形銅器など、また朝鮮半島嶺南地域で出土した馬形帯鉤・筒型銅器・腕輪・彷製鏡などや、楽浪土城出土資料などが示す、中国華北産原料の中でも「a領域」とよばれるきわめて数値の集中する領域に近接した同位体比を示し、考古学的な検討結果とあわせて弥生時代に製作された青銅器であることがほぼ確実となった。これは現在までに知られている中では、日本最北で出土した弥生時代の青銅器と位置づけられる。
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Research Products
(6 results)