2012 Fiscal Year Annual Research Report
霞ヶ浦湖面フラックスの評価と湖面蒸発量水平分布のモデル化
Project/Area Number |
21310005
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
杉田 倫明 筑波大学, 生命環境系, 教授 (80235887)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 霞ヶ浦 / 大気・水面間フラックス / 湖面蒸発 |
Research Abstract |
国土交通省霞ヶ浦河川事務所・霞ヶ浦湖心観測所において平成19年6月から実施した観測データから,水蒸気,顕熱,二酸化炭素,運動量のフラックスを渦相関法により求めた.これにより,ほぼ5年間の水面上のフラックス観測値を整えることができた.また,対象期間の河川流量,湖水位,湖流等霞ヶ浦河川事務所で行っているルーチン観測データの収集を行った.これを用いて平成23年度は霞ヶ浦の水収支の検討し,流入・流出河川が大きな割合を占めること,過去の研究と比較して灌漑など人工的な水循環量が増大したことが分かった.一方で,湖流の蒸発量浄化への影響を評価するために,「霞ヶ浦湖流調査」(平成19年度)報告書と観測データの提供を霞ヶ浦河川事務所より受けた.このデータの内,本研究で実施してる観測と期間が重なっているデータを利用し,湖流を考慮して風速を補正した場合の解析結果と,水面が動かないことを仮定した従来の解析結果を比較した.その結果,湖流を考慮しても結果にほとんど影響が無いことが分かった.従って,湖流の影響を考慮せずに行ったバルク係数の決定と推定式はそのまま利用出来ることが確かめられた.一方で,4 m/s以下の弱風時にバルク輸送係数が大きくなるという既存の研究では説明出来ない現象の原因について,バルク輸送係数を決定するフラックスと平均量の平均化時間が何を表すかという観点から研究を進めた.その結果.弱風時には30分-1時間の平均化時間で平均量は乱流スケールからより大きなスケールの変動まで代表しているのに対し,フラックスはほぼ乱流輸送のみを反映しており,そのミスマッチによりバルク輸送係数が大きくなってしまうということが判明した.結局,バルク式で求めたいフラックスが何を表すかという定義によりバルク輸送係数はどうあるべきかが変わるという結論が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)