2009 Fiscal Year Annual Research Report
地球温暖化に伴う台風強大化が島嶼生態系の機能と生物多様性に及ぼす影響評価
Project/Area Number |
21310025
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
久保田 康裕 University of the Ryukyus, 理学部, 准教授 (50295234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎木 勉 九州大学, 農学研究科, 准教授 (10305188)
唐澤 重考 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (30448592)
辻 瑞樹 国立大学法人琉球大学, 農学部, 教授 (20222135)
島谷 健一郎 統計数理研究所, 准教授 (70332129)
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Keywords | 亜熱帯林 / 生物多様性 / 生態系機能 / 持続可能性 |
Research Abstract |
台風撹乱が島嶼亜熱帯林の生物多様性と機能に及ぼす影響を定量化するため、西表島・沖縄島・奄美大島で野外調査(植物種・土壌動物・昆虫・稀少鳥類などのインベントリー)を行い、そのデータに基づいて森林群集動態のシミュレーションモデルと種多様性パターンを定量する統計モデルの構築を行った。沖縄島の原生的な亜熱帯林において、森林の空間構造と風害状況を定量するための大面積調査区(4ha)を設置し、自然撹乱に伴う生物多様性の応答を調査するための基本的な群集データを収集した。また、琉球諸島の各島の植物種・土壌動物・昆虫など、様々な分類群の生物多様性の情報を電子データとしてファイル化し、気候変動(温暖化)に伴う生物多様性パターンの変化を抽出するためのメタ解析を行った。さらに、環境傾度に伴う生物多様性の空間パターンを定量するための統計モデルを開発し、実際の森林群集の空間データに適用し、樹木種の空間クラスター構造から分散パラメータと環境フィルタリング効果を定量した。これらの成果の一部は、国際誌に2編の論文として発表した(現在投稿中の論文も2本ある)。エストニアで開催された森林管理に関する国際学会に招待され、亜熱帯林の生物多様性を考慮した森林管理に関するモデル分析の結果を基調講演した。国内学会である日本生態学会大会(東京)においても、琉球諸島の植物種の個体群動態、外来種の時空間動態、蝶群集の種多様性パターン、生物多様性の時空間予測モデル等に関する研究成果を4本の論文としてポスターあるいは口頭発表した。
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Research Products
(4 results)