2009 Fiscal Year Annual Research Report
エンドトキシンを選択的に吸着する分子インプリントゲルビーズの調製
Project/Area Number |
21310062
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
箕浦 憲彦 Tokyo University of Technology, 応用生物学部, 教授 (10358111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相羽 誠一 産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 研究グループ長 (50344156)
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Keywords | エンドトキシン / 分子インプリント法 / アミノ酸 / トリペプチド / 表面プラズモン共鳴法 / アクリルアミド誘導体 |
Research Abstract |
水溶液中に存在するエンドトキシンの特異的な吸着・除去を目的とし、本年度は、分子インプリント法によるポリマーゲルビーズ調製のための要素技術を検討した。 分子インプリントゲルビーズの調製については、ゲルビーズ調製装置を試作し、重合溶液の吐出口と窒素ガスの吐出口の二重管構造、および重合溶液への紫外線照射時間などを工夫することにより、ポリビニルピロリドンを主成分とする直径約10マイクロメータの、さらに微小では、約2マイクロメータの径の揃ったビーズの作成に成功した。 エンドトキシン認識能向上のための機能性モノマーの探索では、エンドトキシンの共通構造であるLipid Aと相互作用する機能性分子を探索した。生体内でLipid Aが結合するタンパク質を調査した結果、リジン(Lys)、アルギニン、フェニルアラニン(Phe)、トリプトファン(Trp)などの残基とLipid Aが相互作用することが報告されていることから、これらのアミノ酸、および2種類のトリペプチド(Lys-Phe-Lys, Lys-Trp-Lys)のジアルキルジスルフィド誘導体を設計・合成し、金基板表面に固定化して、表面プラズモン共鳴法によりエンドトキシンとの相互作用を確認した。特に、いずれのトリペプチドに対しても強い相互作用があることが明らかになった。 インプリントゲルビーズからの鋳型分子除去法の予備的検討については、アミノ酸を側鎖にもつアクリルアミド誘導体を新たに設計・合成し、その誘導体を含むLipid Aインプリントゲルを試作した。このゲルからの鋳型分子Lipid Aの除去方法を検討した結果、酸性水溶液、アルカリ性水溶液、エタノール水溶液による洗浄を組み合わせることで、対応できることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)