2010 Fiscal Year Annual Research Report
高度人材のグローバル移動がイノベーション・システムに与える影響の研究
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21310100
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
安田 聡子 関西学院大学, 商学部, 准教授 (90376666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 靖憲 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (80238229)
古川 柳蔵 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (60420006)
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Keywords | 高度人材 / グローバル移動 / イノベーション / 人材の属性 / モビリティ / 大学発ベンチャー企業 / 知識の商業化 / アカデミック・アントレプレナー |
Research Abstract |
2010年度は次のような調査・研究を実施した: (1)知識の商業化を遂行する日本人高度人材の個人特性調査 イノベーションの中でも知識の商業化に取り組む高度人材を抽出するため、大学発ベンチャー企業のデータベースを作成し、そこに関与する高度人材を特定して彼らの個人属性を調査した。2010年度終了時点では、大学発ベンチャー企業(1061社)を特定し、うち962社に実態があることを突き止めた。またこれら企業の全取締役(3881名)の名前を特定し、彼らのうち528名は大学での研究経験がある高度入材(候補)であることを明らかにした。 (2)ライフサイエンス分野で知識を商業化する日本人高度人材の個人特性調査 上述(1)のうち、ライフサイエンス分野で知識を商業化する大学所属の高度人材(教授、准教授、助教等)16名の個人特性を詳しく調査し、海外で定式化されつつある事実と比較した。海外の事例でしばしば実証される事実は、(現時点では)日本では確認できていない。特に、海外の事例ではモビリティが高い者と商業化の間には有意な相関が観察されているのに対して、日本の場合はそうしたことは現時点では確認できず、日本のシステムと両立可能なモビリティの再定義が必要と認識した。再度分析を試みている。 (3)モビリティが高い中国人高度人材の個人特性調査 中国の高度人材呼び戻し計画である「百人計画」の名簿を使って、グローバル移動する中国人高度人材の個人特性を調査している。約1,000名の該当者のうち、100名の調査を終えたところである。
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Research Products
(8 results)