2010 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会におけるスピード化と人間のリズムのズレに関する時間学的総合研究
Project/Area Number |
21310108
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
辻 正二 山口大学, 人文学部, 教授 (10123936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 彰治 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80112051)
原田 規章 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70116747)
坪郷 英彦 山口大学, 人文学部, 教授 (70207439)
松野 浩嗣 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10181744)
石田 成則 山口大学, 経済学部, 教授 (50232301)
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Keywords | 時間意識 / 生命的時間 / 社会的時間 / 健康 / スピード |
Research Abstract |
本年度は、昨年度実施した3種類のアンケート調査(青年調査、青年のWEB調査、中高年調査)の分析を行うグループと労働環境、文化環境、情報環境に関しては独自の個別研究をするグループとに分かれて研究を行い、研究会やセミナーなどを通して検討を行った。アンケート調査の分析は、現状では、中間分析の段階であるが、幾つか特徴を挙げると以下のようになる。 1.規則正しい生活習慣は、女性の方にやや多くなっているが、友達との約束を守るのは男性の方に多くなっている。「朝起きて日光浴びている」人は、男性より女性に多い。 2.高年齢者を対象にした調査の分析かたは、年齢・性別・子どもの有無によって、時間感覚に有意な差があることがわかった。年齢は体感スピードに、性別は時間の使い方に、また子どもの存在は将来の不安に大きな影響を与えていることがわかった。 3.青年層における時間意識調査データ分析の結果、時間の意味づけや時間の活用において性差(男女)・世代の差(20歳代と30歳代)・社会関係の有無の影響がみられることが分かった。 4.伝統的技術は身体的技法と知識から構成されるが、時間的経過に関する感覚についての予見を得ることが出来た。大きくは季節的時間の把握がなされており、伝統的技術の組み合わせによる単位としての仕事としておおよその時間が把握されている。それは身体的感覚を伴うものである。 5.生理機能の検討では、上肢への振動暴露による職業性健康障害である手腕振動症候群の予防には、作業における時間規制が必要で、その基礎検討として断続性を含めた暴露の時間因子と生体影響の大きさの関連を検討した。 6.従来からの細胞内反応のシミュレーションの研究に加え、地球規模で概日リズムの活動を計測する行動レベルの研究まで対象を広げることができた。
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Research Products
(23 results)