2009 Fiscal Year Annual Research Report
次世代シーケンシングによるメダカ小分子RNAの完全解析と機能の解明
Project/Area Number |
21310125
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅川 修一 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30231872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 一浩 (独)産業技術総合研究所, 研究員 (60273025)
清水 厚志 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30327655)
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Keywords | メダカ / トラフグ / 小分子RNA / miRNA / 次世代シーケンサー / 魚類 / 発現フロフィール / 新規RNA |
Research Abstract |
メダカとともにこれまでメダカのリファレンスとして活用されてきたフグも対象に解析を進めた。メダカ成魚から7種類の組織(筋肉、消化管、眼球、脳、心臓、卵巣、精巣)、およびトラフグ1年魚から7種類の組織(速筋、遅筋、消化管、眼球、脳、心臓、肝臓)を単離し、それぞれから小分子RNAを分画した。次にそれらをアプライドバイオシステムズ社次世代シーケンサーSOLiD用のバーコードを組み込んでcDNA化・増幅し、混合してSOLiDによるシーケンシングを行なった。第1回目の解析では4ランを行ない、各々2000万~4100万リードのバーコードによる識別可能なリードデータを得た。今回用いた実験系では挿入断片を35塩基まで解読できたが、数百万種にのぼるシーケンスデータが得られたため、まずは同一の塩基会列が50以上出現したものを抽出した。さらにシーケンシングの平均クオリティ値が20以上のデータのみを抽出した。以上によりそれぞれのランで抽出された塩基配列は2万種類前後となった。SOLiDの2塩基エンコーディングシステムによる0、1、2、3の「配列データ」を直接塩基配列に変換した。まずはマイクロRNAの種類と頻度を調べるため、得られた塩基配列をmirBASEなどの公共のデータベースに対してホモロジー検索を行なった。それぞれのmiRNA種について1~数塩基の塩基置換、や1、2塩基の挿入欠失を示す多数のバリアント(数十~数百)が見いだされたので、シード配列を共有するバリアントを1グループとしてデータを整理・統合した結果、約120種類の既知miRNAの存在が確認できた。その他、既知miRNAと相同性を示さない多数の塩基配列が見いだされたので、新規機能をもつRNAである可能性も含めてさらなる解析を進めている。
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Research Products
(2 results)