2010 Fiscal Year Annual Research Report
現代東アラブ地域の政治主体に関する包括的研究:非公的政治空間における営為を中心に
Project/Area Number |
21310157
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
青山 弘之 東京外国語大学, 大学院・総合国際学研究院, 准教授 (60450516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末近 浩太 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (70434701)
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Keywords | 政治学 / 地域研究 / アラブ |
Research Abstract |
本研究は、公的な機関(立法府、行政府など)や主権国家の法制度ないしは領域を超越して展開する「非公的」な政治空間に着目し、そこで繰り広げられる政治主体の営為を分析することで、今日の東アラブ地域政治の実態を解明することを目的とする。2年度目にあたる今年度は、初年度(平成21年度)の研究方法を踏襲しつつ、「非公的」な政治空間においてもっとも重要なアクターと考えられるムハーバラートとレジスタンスの動静を解明することに重点を置いた。具体的には主に以下4つの活動を行った。 (1)研究会合3回:2010年5月(東京)、11月(東京)、2011年2月(京都)で開催し、研究代表者・研究分担者の研究進捗状況報告、収集資料・データの解析結果検証などを行った。 (2)現地調査3回:2009年5、7月に3名の研究協力者がレバノン、シリア、スペインを、10月に研究代表者がシリアを訪問し、現地の研究者・有識者との意見交換および関連資料・データの収集を行った。 (3)資料・データ収集およびその解析:シリア、レバノンの公的・非公的な政治主体の営為に関する資料・データを現地調査とインターネット等を通じた日々の情報収集活動を通じて収集・解析した。 (4)HPの拡充:本研究の研究成果をHPにアップし、成果普及に努めた。 以上の作業を通じて、前年度の課題であった非公的な政治空間で活動する政治主体の動静を充分把握できた。だが2011年1月以降のいわゆる「フェイスブック革命」のアラブ世界への波及や、レバノ特別法廷起訴問題などをめぐる欧米諸国の内政干渉が激化するなか、各政治主体の反応に関する動態的な分析が新たな課題として提起された。
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Research Products
(17 results)