2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21310164
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Research Institution | Shobi University |
Principal Investigator |
鐸木 昌之 尚美学園大学, 総合政策学部, 教授 (60236007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 富士男 京都産業大学, 経済学部, 教授 (10225659)
平岩 俊司 関西学院大学, 国際学部, 教授 (10248792)
礒崎 敦仁 慶應義塾大学, 法学部, 専任講師 (40453534)
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Keywords | 北朝鮮 / 政治体制 / 経済体制 |
Research Abstract |
本研究では、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)体制を主対象として四つの課題克服がどこまで可能か探っている。第一に、各国外交文書や脱北者証言といった新資料の活用可能性、第二に、他の社会主義国家や全体主義国家の経験との比較の可能性である。理論的側面についても配慮することによって、金正日体制の何が特徴的なのかが明らかとなる。第三に、データベース構築の可能性、第四に、先行研究の再整理である。各国における北朝鮮研究の成果を積極的に収集しながら、世界レベルでの研究動向の把握を図っている。 二年目となる平成22年度は、研究体制全体(研究代表者・研究分担者・研究協力者)による研究会を複数回開催し、個別研究の進捗状況や国外出張の成果を報告しあうとともに、北朝鮮関連文献の収集に努めた。韓国や中国の研究者のほか、2万人近い韓国への亡命者のうち、北朝鮮政治・経済体制論研究に有益と考えられる人物の選定を進め、東京やソウルにおいて基礎的な意見聴取を進めた。本年度は、研究の成果を学術雑誌への論文投稿、学会における口頭発表等の形で公表することができた。平成22年9月には、44年ぶりの朝鮮労働党代表者会が平壌開催され、金正日総書記の後継者と目される金正恩氏が党中央軍事委員会副委員長として表舞台に登場したが、まさに新資料の活用や過去例の整理が必要であると再認識させられる事件であり、研究の方向性に大きな変化はもたらされなかった。
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Research Products
(9 results)