2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21310166
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Research Institution | Osaka University of Economics and Law |
Principal Investigator |
内海 愛子 大阪経済法科大学, アジア太平洋研究センター, 客員教授 (70203560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 吉敬 早稲田大学, アジア研究機構, 教授 (40129797)
鎌田 真弓 名古屋商科大学, 商学部, 教授 (20259344)
加藤 めぐみ 明星大学, 人文学部, 教授 (30247168)
飯笹 佐代子 東北文化学園大学, 総合政策学部, 准教授 (30534408)
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Keywords | オセアニア / オセアニア史 / パンダ海・アラフラ海 / 蘭領東印度 / ナマコ・真珠 / 出稼ぎ / 沖縄 / アボリジニ |
Research Abstract |
2010年度は、インドネシア・オーストラリアで真珠・ナマコに関する調査を行った。代表者内海と分担者村井は、東部インドネシア(アル諸島・マルク州セラム島・ゴロン島など)におけるナマコ・白蝶貝の生産、交易状況の調査を行った。同調査については村井が、東南アジア学会(京都大学)・「東南アジアの海とひと」研究会(京都大学)で報告した。 オーストラリア調査は、連携研究者田村が、国内の南洋真珠養殖に関する聞き取り・文献調査をおこなった。連携研究者永田がトレス諸島の日本人コミュニティと先住民との関係、および1950年代に沖縄からパールダイバーとして濠州に渡った日本人に関して調査、研究会で報告し、沖縄-オーストラリア間のヒトの移動について新しい視角を示した。 日本では分担者鎌田・加藤・飯笹と田村が、世界的な真珠取り引きの中心としての位置を占めてきた神戸の真珠加工及び取り引きを調査。2009年度の内海に引き続く調査である。特に、真珠取り引きに関わっている外国人ディーラーの役割について、インド人真珠貿易商らに対して新たにヒアリングを行った。 沖縄-オーストラリア間のダイバーの移動に関連して、内海は台湾の台湾史研究所などで総督府文書の史料調査を行うとともに、日本の公文書館などで植民地時代の朝鮮水産関係の資料・蘭印関係の資料を収集した。 現地調査に並行して鎌田・飯笹はキャンベラの国立図書館・シドニーのニューサウスウェールズ州立図書館等などで資料調査をおこない、北部特別地域でのアボリジニによる日本人漁師の殺害事件に関する資料の収集を行った。加藤は関連する小説・回想記・ライフストーリ・記録書について、オーストラリアと同時に、東京・京都でも資料を収集した。 2010年度はインドネシア-オーストラリア間のヒトとモノの移動を軸に、沖縄・台湾・朝鮮へと調査資料収集の範囲を広げ、問題を考察する視座を広げることができた。
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Research Products
(16 results)