2010 Fiscal Year Annual Research Report
医療技術の開発/応用についてのジェンダー分析:遺伝子・卵子・胎児への視線から
Project/Area Number |
21310169
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
柘植 あづみ 明治学院大学, 社会学部, 教授 (90179987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 香織 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (50345766)
洪 賢秀 東京大学, 医科学研究所, 特任助教 (70313400)
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Keywords | ジェンダー / 生命科学 / 医療技術 / 生命倫理 / 遺伝子 / 卵子 / 胚 / 生殖 |
Research Abstract |
今年度の成果としてはまず、プロジェクトの中間成果を、東京で開催された国際学術会議Society of Social Studies of Science(4S)の2010年大会において日本、台湾、韓国、アメリカの研究者との合同セッションMedicine and Gender in Global/Local Politics(1)Controversy and the Biomedicalization of Women's Reproduction,(2)Moral Practices and the Ethics of Family,(3)Gender and Medicalized Body in Modernityにてプロジェクトメンバーが発表し、議論を深めたことである。このセッションの発表者とタイトル、アブストラクトはhttp://4sonline.org/files/print_program0903.pdfで閲覧できる。[(1)はPDF中のNo.023、(2)はNo.043、(3)はNo,63]。さらに報告者が質量ともに考察を深めた上で国際ジャーナル等に投稿準備中である。また、引き続き月例研究会を開催し、招聰研究者を含めて研究代表者・研究分担者・研究協力者が本プロジェクトのテーマに関するそれぞれの研究成果について報告した。招聘研究者の発表テーマは「『オランダ人』とは誰か」加藤雅枝(ライデン大学研究員)、「iPS細胞を中心とした再生医療研究の倫理・社会的な側面についての論点整理」岩江荘介(京都大学研究員)、「フィクションは生命科学をどう描くか」八代嘉美(慶応大学特別研究助教)であった。調査の進捗状況は、柘植が卵子・胚・胎児への視線について、日本とアメリカでコロラド州において卵子提供によって子どもをもつこと、不妊治療のために体外に存在する卵子・胚を研究に提供することの意識・経験を聴き取り調査した。また武藤は、生体臓器移植ドナーをめぐる家族やジェンダーの問題について論文を掲載したほか、日本やアメリカにおける遺伝子検査・親子鑑定事業者の状況と、欧州と米国で始まった事業者規制の背景について調査した。さらに洪は、武藤とともに、日本と韓国の医学研究コーディネータの果たす役割について調査した。また、研究協力者の熱田敬子が中国の生殖医療や再生医療の現状に関する資料の収集、仙波由加里がアメリカの資料収集を実施した。
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Research Products
(19 results)