2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320027
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
守屋 正彦 筑波大学, 芸術系, 教授 (90272187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井川 義次 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50315454)
山澤 学 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (60361292)
柴田 良貴 筑波大学, 芸術系, 教授 (90178913)
藤田 志朗 筑波大学, 芸術系, 教授 (10181356)
木村 浩 筑波大学, 芸術系, 准教授 (60241808)
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Keywords | 中国孔子廟 / 礼拝空間 / 国際会議 / 儒学 / 湯島聖堂 |
Research Abstract |
当該年度は5ヶ年の研究期間の中間に位置し、これまでの研究を総括し、新たな研究視点を再確認するため、国際会議による当該研究への新視点の構築と研究レヴューを行った。礼拝空間における儒教美術の研究では昨年度に引き続き、礼拝空間の復元的な考察を進め、昨年度行った山東省儒教並びに仏教遺跡調査を踏まえ、その研究成果を「東アジアにおける儒教美術の展開についての国際会議」で口頭発表、並びに成果物のパネル展示、復元制作資料等を公開した。儒教美術に関わる国際会議は、2011年8月5目に史跡湯島聖堂・公益財団法人斯文会講堂並びに会議室を会場に筑波大学芸術学系「儒教美術研究」教員組織主催、史跡湯島聖堂・公益財団法人斯文会後援によって開催した。研究代表者、研究分担者の成果発表に加え、国内から中国美術を収集する中川美術館長中川健造氏、中華人民共和国を代表して前『人民中国』雑誌社社長于明新氏、台湾からは逢甲大學副教授王祥齢氏、成功大学副教授劉梅琴氏、韓国から成均館大学儒教文化研究所責任研究員・教授陳晟秀氏ら斯界を代表する研究者を招聘し、研究発表並びに研究交流を行った。これに関する発表要旨は『東アジアにおける儒教美術の展開についての国際会議』1~11頁に纏め、平成24年度にその成果を報告書として刊行予定である。また、江戸時代までの湯島聖堂のコレクションは維新政府に接収され、現在その資料は東京国立博物館、国立公文書館に収蔵されており、湯島聖堂成立に向けた江戸開幕当初の美術資料調査研究は東京国立博物館と共同研究を進める準備を進め、学内での研究組織を立ち上げ、その研究成果を平成23年度報告書として『礼拝空間における儒教美術の総合的研究論文集』(平成24年3月31日発行)に纏めた。論文集には国際会議で発表した韓国成均館大学教授陳晟秀氏論文を掲載し、研究代表者ならびに研究協力者5名の投稿論文を掲載した。国際会議の研究成果は現在、海外研究者のリライトが終了し、各国語訳での掲載を行う予定で進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該研究については当初の予定以上の進捗状況にある。研究の途中において、新たな研究分担者、また研究協力体制が構築され、東京国立博物館における資料調査も博物館のご協力を得て進展する運びとなるなど、当初では当該研究組織だけであった研究体制が拡大化の傾向を示すに至った。また、国際会議において名実ともに東アジアでの研究協力体制が構築でき、研究拠点として機能しだした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画として、韓国成均館大学での儒教文化研究視察を始め、韓国での礼拝空間のあり方について考察を行うとともに、我が国と韓国における儒教文化受容の異化、同化について研究を進める。また我が国の儒教における孔子像等の礼拝像の様式変化について、国内調査を進展させる予定である。とくに、これまで研究計画の遂行上、支障がなかった。
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Research Products
(20 results)