2009 Fiscal Year Annual Research Report
女性MANGA研究:主体性表現の可能性とグローバル化-欧米/日本/アジア
Project/Area Number |
21320044
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Research Institution | Chikushi Jogakuen University |
Principal Investigator |
大城 房美 Chikushi Jogakuen University, 文学部, 准教授 (80289595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジャクリーヌ ベルント 京都精華大学, マンガ学部, 教授 (00241159)
中垣 恒太郎 大東文化大学, 経済学部, 講師 (80350396)
吉原 ゆかり 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (70249621)
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Keywords | 表象文化論 / マンガ文化 / 女性 / グローバル化 / 比較文化 / コミックス |
Research Abstract |
研究初年度は、日本/欧米/アジアにおける女性コミックス/MANGA文化に関わる資料・文献収集を行いつつ、研究会/学会/イベントに参加し、研究発表や特別講演を行い、国内外の研究者や作家と交流/連携を深め、情報交換/収集の場を構築した。特に台湾・アメリカ・ヨーロッパでは、主要な出版社と作家にインタビューを行い、現在の状況を各研究者が確認した。また本共同研究を「女性MANGA研究プロジェクト」として次の4点の活動を行った。 (1)「コミックスを描く女性たち/アメリカ女性アーティストの100年」展を開催(2009年12月17日~2010年3月7日)。京都国際マンガミュージアムギャラリー1、2で、アメリカ女性コミックス作家による原画を54点展示。オープニングでは、コレクションの所有者であり、アメリカ女性コミックス研究の基盤をつくったトリナ・ロビンスを招聘し、少女マンガ作家である京都精華大学教授竹宮惠子とロビンスの対談を行った。 (2)国際学術会議「世界のコミックスとコミックスの世界グローバルなマンガ研究の可能性を開くために」を共催し、企画協力。世界各国から研究者を招聘したこの会議は日英バイリンガルで開催された。「セッション1:少女マンガ、女性コミックス~ジェンダーとジャンルをめぐって」を担当。会議期間中にはロビンス、ウェンディ・ウォン(香港コミックス研究者)、小野耕世(評論家)、との研究会も行った。 (3)(1)の原画展覧会カタログを作成。国際会議に参加した研究者や主な研究機関に配付。この展覧会カタログは、共同研究者と研究協力者小野耕世の分担執筆によるアメリカ女性コミックス史に関する論文、年表、ロビンスのエッセイと全ての展示作品の原文と日本語訳・解説を掲載しており、今後のアメリカ女性コミックス研究の基盤となるだろう。 (4)展覧会期間中に「SHE DRAWS「女性」が描く:コミックスを描く女性たち原画展バレンタイン研究会」を開催。MANGAのグローバル化と「女性」をテーマに、比較文化的な視点から討議を行った。この研究会は、私たち自身の研究の初年度の総括の場ともなった。
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Research Products
(27 results)