2010 Fiscal Year Annual Research Report
文学・芸能・絵画をめぐる近世的表現様式と知の交流の研究
Project/Area Number |
21320053
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
山下 則子 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (40311162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 協三 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (60105567)
小林 健二 国文学研究資料館, 研究部, 教授 (70141992)
井田 太郎 国文学研究資料館, 研究部, 助教 (20413916)
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Keywords | 近世的表現様式 / 近世文学 / 近世芸能 / 近世絵画 / 浮世絵 / 学際研究 / 幕末見立絵 / 上方絵本 |
Research Abstract |
平成22年度の研究成果は、国際的な研究成果の公開として、アメリカ、コロラド大学ボルダー校における「Publishing the Stage : Print and Performance in Early Modern Japan」と題する研究集会で、招待研究発表「幕末役者見立絵の見立て-『見立三十六歌撰』について-」(山下則子)を行い、好評を博したことである。町田市国際版画美術館蔵の浮世絵の撮影を行い、その資料に即して、和歌の見立てを解釈した。 また、本年度は資料の収集整理に傾注し、多くの珍しい上方絵本を収集した。見立絵本『奇妙図彙』や尽くし物や「絵兄弟」のテーマを持つ浮世絵なども収集して、平成24年度に計画されている展示への具体的な計画作成に着手した。それらの収集資料の紹介や内容考察も含めて、共同研究会を合計5回開催した。その主な内容は、文学では「国文研蔵『絵本花葛羅』について」「近世期の三十六歌仙「歌意図」について-歌仙絵入版本と浮世絵『見立三十六歌撰』」(山下則子)、「近世における職人歌合」(吉丸雄哉)、「俳諧見立番付とその周辺」(伊藤善隆)、芸能が「名物評判記と劇界」(光延真哉)、「「俄のつくりもの」について」(佐藤恵里)等、絵画が「錦絵の「絵兄弟」について」(岩切友里子)等である。なお共同研究会は、その費用の一部を国文学研究資料館運営費交付金から支出している。 キオッソーネ東洋美術館の近世版本の目録及び解題作成のための調査を実施し、その主な資料に関しての解題素案検討を行った。
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Research Products
(16 results)