2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320061
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
望月 恒子 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (90261255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諌早 勇一 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 教授 (80011378)
谷古宇 尚 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (60322872)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
岩本 和久 椎内北星学園大学, 情報メディア学部, 教授 (40289715)
越野 剛 北海道大学, スラブ研究センター, 共同研究員 (90513242)
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Keywords | ロシア文化 / 辺境 / 文化接触 / 亡命 |
Research Abstract |
1非中心におけるロシア文化を比較するにあたり、初年度、日本と特に関わのりの深いロシアの辺境としてサハリンを重点的に取り上げた。現地調査(越野、井澗)、および訪日したサハリン大学の研究者(歴史、文学)との研究交流も行った。その結果、特にサハリンに関連する日口双方の文学について共同研究の基盤作りができたが、これは将来につながる成果であった。研究代表者・分担者は、それぞれ、チェーホフのサハリン旅行(望月)、ソ連の時代サハリン文学(越野)、日本統治時代のサハリンの建築(井澗)、サハリンと北方領土をテーマにした絵画(谷古宇)など、広範な分野でサハリンの文化研究に関する成果を発表した。サハリシについては近年、歴史学の分野で北海道とサハリンの研究者で共同研究が進められているが、本研究はそれを文化・文字研究にまで発展きせるのに役立つ研究会活動を行った。著書(共著)の形でもその成果を示すことができた(望月、谷古宇)。 2異境のロシア文化について、ナボコフ、ブーニンらを中心とする亡命作家研究、および第一次亡命の歴史的・文化的研究を行い、その成果を発表した(望月、諫早)。非中心におけるロシア文化研究の一般的枠組みとして、文学における地方性の問題や、多民族を抱えた旧ソ連・ロシアにおける翻訳の問題を研究し、成果を発表した。論文を発表するとともに、全国学会や、ロシア、ポーランド、韓国で開催された国際学会で積極的に成果を公表した。
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