2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320074
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
稗田 乃 Tokyo University of Foreign Studies, アジアアフリカ言語文化研究所, 教授 (90181057)
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Keywords | 歴史言語学 / ナイル諸語 / 形態統語論 |
Research Abstract |
いまだ十分に記述研究されていないナイル諸語の形態統語論を現地調査と文献調査を組み合わせて包括的、集中的に研究することが本研究の目的である。平成21年度は、研究代表者がウガンダにおいてアチョリ語とアドラ語を、連携研究者(ベアント・ハイネ)と連携研究者(クリスタ・ケーニヒ)は、ラブオル語を、連携研究者(河内一博)は、クプサビニ語を現地調査した。それぞれの言語の形態統語論の記述研究をおこなった。アチョリ語とクプサビニ語は古い文献しかなく、形態統語論の新たな研究を必要とされていた言語であり、アドラ語とラブオル語は、いまだに記述研究がなされていない言語である。これらの言語の形態統語論の研究は、国際研究者ネットワークにおいて、ナイル諸語の共時的、通時的比較研究のために必要とされていた研究である。 平成21年度に国際研究ネットワークのためのナイル諸語研究プラットホームを構築した。研究代表者と連携研究者が現在調査で得られた成果は、このプラットホームで公開した。連携研究者によるラブオル語の形態統語論についての著作と、研究代表者と連携研究者によるナイル諸語形態統語論の著作集をプラットホームで公開した。さらに、国際研究者ネットワークからもこのプラットホームを利用して、研究資料の公開をすすめた。このプラットホームは、国際研究者ネットワークに埋もれている資料を公開する場として、国際的に評価を受けた。 研究代表者な、平成21年度、ドイツで開催されたアフリカ言語学の国際会議に出席し、研究発表と音韻論部会の議長をつとめた。連携研究者は、日本言語学会などで研究成果を報告した。
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