2011 Fiscal Year Annual Research Report
「日本語教育保障法」に向けた理論的・実証的研究-言語教育学と公法学の視点から-
Project/Area Number |
21320097
|
Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
新矢 麻紀子 大阪産業大学, 教養部, 准教授 (70389203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泉 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (30210438)
窪 誠 大阪産業大学, 経済学部, 教授 (10319577)
大谷 晋也 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (50294137)
岩槻 知也 京都女子大学, 発達教育学部, 准教授 (60263191)
佐藤 潤一 大阪産業大学, 教養部, 准教授 (40411425)
|
Keywords | 移民政策 / 言語政策 / 外国人の人権 / 日本語教育保障法 / 法律 / 条例 / 多文化共生 / 韓国:オーストラリア |
Research Abstract |
3か年のプロジェクト最終年度にあたる2011年度には前の2年に引き続き、国内の自治体における外国人関連施策、ならびに海外における移民関連施策について現地実態調査を実施した。8月に滋賀県庁国際室多文化共生チームにて滋賀に増加している日系人を中心とした外国人への生活・教育支援施策について聞き取りを行った。9月には韓国にて、2009、2010年度に続く第3回調査を行った。訪問機関は、法務部出入国外国人政策本部や富川外国人労働者の家をはじめとする官民の機関、3名の研究者である。法制化が進むことによる利点のみならず、実態とのズレ、特に多文化家族支援に比べ、移住労働者への対応に課題が多いことがわかった。調査の結果は、『大阪産業大学論集人文・社会科学編』15号に2編に分載して報告している(2012年6月発行予定)。11月には前年度に続き、オーストラリアに赴いた。官民の機関を訪問したが、今回の焦点は成人移民への英語教育の統括政府機関であるDIACとNSW州の英語教育実施機関であるAMESであった。移民への英語教育サービスの実態と課題の一端を知ることができた。今後、より詳細な分析を行い、日本の実態と比較検討する必要がある。 3か年の実態調査の分析と特に3年にわたり詳細に調査を実施した韓国の実態と日本との比較検討を目的として、2012年3月28日に山田貴夫氏と金侖貞氏を講師として招き、研究会を開催した。そして、3か年の実態調査のまとめとしての成果報告書を発行した。今年度行った滋賀県庁、オーストラリア調査の報告はそちらに掲載されている。調査結果の詳細な分析を引き続き行い、日本での法律や条例の制定実現に向けてそれらをいかに反映させ得るか、今後も検討を続ける予定である。
|
Research Products
(19 results)