2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320116
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Research Institution | National Research Institute Cultural Properties, Nara |
Principal Investigator |
吉川 聡 National Research Institute Cultural Properties, Nara, 文化遺産部, 歴史研究室長 (60321626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 晃宏 独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 史料研究室長 (30212319)
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Keywords | 近世東大寺文書 / 奈良の明治維新 / 興福寺神仏分離 |
Research Abstract |
継続申請が認められた本研究課題は、平成21年度が継続の初年度という位置づけとなった。 これまでの三年間の研究の結果、新修東大寺文書聖教の中村準一寄贈文書は、一通りの調査を実施した。そこで平成21年度は、中村準一寄贈文書以外の、新修東大寺文書聖教の調査を進めた。第53函・54函・55函・57函・59函等について、ラベル貼り・パソコンへのデータ入力をおこなった。大半が東大寺における近世の文書・聖教である。しかし、その内容は函により様々で、戒壇院関係資料・年預五師関係資料・周防国国庁寺関係資料等が存在している。東大寺の内部でも、様々な寺内組織が文書・聖教等を作成し、それらが近代に東大寺図書館に集積されたことを窺わせる。その内実をよく検討することは今後の課題だが、まずは、未整理の函がまだまだ多く存在しているので、調査を進展させることが喫緊の課題と認識している。 一方、ラベル貼り・パソコンへのデータ入力が終了した中村準一寄贈文書については、今までのデータをチェックし、また、重要資料である明治維新期の日記の翻刻を進めた。慶応四年正月から7月分までを、一通り翻刻したところである。明治維新時の奈良をめぐる情勢・興福寺における神仏分離について、具体的な動向が分かる興味深い資料である。 新修東大寺文書聖教の分量は予想以上に多く、調査にかなりの時間を要することとなった。しかし本研究課題は平成25年度までの延長が認められたので、とりあえずは着実に調査を進展させているところである。
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Research Products
(6 results)