2009 Fiscal Year Annual Research Report
X線CTスキャナによる中国古代青銅器の構造技法解析
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21320154
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Research Institution | Kyushu National Museum |
Principal Investigator |
今津 節生 Kyushu National Museum, 学芸部博物館科学課環境保全室, 室長 (50250379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥越 俊行 独立行政法人文化財機構 九州国立博物館, 学芸部博物館科学課環境保全室, 主任研究員 (80416560)
森田 稔 独立行政法人文化財機構 九州国立博物館, 副館長 (20393192)
河野 一隆 独立行政法人文化財機構 九州国立博物館, 学芸部企画課文化交流展室, 室長 (10416555)
市元 塁 独立行政法人文化財機構 九州国立博物館, 芸部企画課特別展室, 研究員 (40416558)
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Keywords | 殷周青銅器 / X線CTスキャナ / 精密三次元計測 / 3Dプリンタ / 触れる複製品 |
Research Abstract |
本研究は、X線CTスキャナならびに3次元計測器を使用して取得したデジタルデータを蓄積したアーカイブの構築と、そのデータを活用した共同研究・博物館展示の可能性を探るものである。X線CT調査では複雑な形状の青銅器の内部構造の分析を行った。また、3次元計測器では青銅器表面に施文された精緻な文様の記録した。考古学者・鋳造技術研究者との共同研究では3次元データの相互比較から製作技法や同笵関係、地域的な製作技法の抽出などを行った。さらに、博物館展示では、3次元出力によるハンズオン展示の可能性を模索した。平成21年度は以下のように研究成果をあげた。 1.X線CTスキャナ調査について これまでに40点以上の中国古代青銅彝器について、計測作業と構造解析を行った。新たに泉屋博古館に3Dデータの構造解析用64bit PCと3D解析用ソフトウェア(VG-Studio Max)を設置した。 2.3次元計測について 青銅器表面に施文された表面情報などは、X線CTスキャナと併用して、より微細な凹凸を記録できる3次元計測器によってデジタル化を行った。 3.研究成果の公開について 本研究の成果として文化交流展示においてトピック展『進化する博物館II』した。この展示会では3DデジタルデータをCGや3Dプリンタ等の最新機器で加工して本物と共に触れる複製品を展示した。また、上海・北京・南京から中国の専門家を招聘し、国内研究者を集めて研究会を開催した。さらに、北京の中国科学院自然科学研究所にて研究成果を公開する講演会を行った。
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Research Products
(6 results)