2012 Fiscal Year Annual Research Report
移民の流入と統合過程-在日韓国・朝鮮人と日系ブラジル人の世代間生活史の比較分析
Project/Area Number |
21330120
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
稲月 正 北九州市立大学, 基盤教育センター, 教授 (30223225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山ノ内 裕子 関西大学, 文学部, 准教授 (00388414)
西田 芳正 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (10254450)
谷 富夫 甲南大学, 文学部, 教授 (30135040)
山本 かほり 愛知県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30295571)
二階堂 裕子 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 准教授 (30382005)
西村 雄郎 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50164588)
高畑 幸 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (50382007)
妻木 進吾 目白大学, 社会学部, 講師 (60514883)
内田 龍史 尚絅学院大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60515394)
近藤 敏夫 佛教大学, 社会学部, 教授 (70225621)
堤 圭史郎 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (70514826)
野入 直美 琉球大学, 法文学部, 准教授 (90264465)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 民族関係 / 在日韓国・朝鮮人 / 日系ブラジル人 / 世代間生活史 / エスニシティ / ライフヒストリー / 生活構造 / 多文化共生施策 |
Research Abstract |
2012(平成24)年度は、前年度に引き続き、(1)民族関係や移住システム関する理論的整理、(2)在日韓国・朝鮮人の世代間生活史の分析、(3)日系ブラジル人の世代間生活史の分析を行った。また、(4)政令市ならびに外国人住民比率の高い自治体に対して、共通のフォームを用いた外国人施策の聞き取り調査(仙台市、京都市、神戸市、広島市、北九州市、福岡市、沖縄市、太田市・大泉町など)を行った。上記の調査結果の報告と報告書の検討のため、研究会を3回(6月、10月、2月)に開催した。 在日韓国・朝鮮人と日系ブラジル人との生活史の比較分析からは、(1)戦前・戦中期であれ1990年代のグローバル資本主義期であれ、移民第1世代の多くは周辺部労働市場に組み込まれたこと、(2)しかし、移住システム、資本主義の形態、歴史・国際関係的な状況の違いなどから、在日韓国・朝鮮人と日系ブラジル人とでは社会関係資本の形成や生活構造に差が見られ、そうした違いが職業的地位達成過程や民族関係の形成にも影響を与えた可能性が示されつつある。 また、在日韓国・朝鮮人のパネル調査からは、エスニシティに関して、(1)前回科研調査(1990年代後半)と比べて祖先祭祀の簡素化が見られたりエスニシティに変化が見られたりしていること、(2)そこには生活構造の変容が関連していると思われること、(3)同時に(変容しつつも)「継承」されたエスニシティの持続性自体は強いこと、などが示された。 自治体の外国人施策調査からは、前回科研調査時と比べると多くの施策が展開されている一方で、(1)労働条件や生活困窮に対する支援が相対的に弱いこと、(2)日系ブラジル人等いわゆる「ニューカマーズ」向けの施策については、当事者や支援団体の運動と施策との関連がほとんど見られないこと、などが明らかにされつつある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)