2010 Fiscal Year Annual Research Report
不平等と逸脱行動-社会関係資本、不安感を媒介とする自殺・犯罪率の因果構造分析
Project/Area Number |
21330126
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
与謝野 有紀 関西大学, 社会学部, 教授 (00230673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 武典 関西大学, 社会学部, 教授 (90187956)
安田 雪 関西大学, 社会学部, 教授 (00267379)
高坂 健次 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60027977)
草郷 孝好 関西大学, 社会学部, 教授 (30308077)
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Keywords | 社会関係資本 / 信頼 / 自殺 / 犯罪 / 兵庫県 |
Research Abstract |
本年度は、当初の計画に従い、兵庫県下での面接調査の実施を中心に研究を推進した。まず兵庫県のすべての区市町を、国勢調査、保健衛生統計、兵庫県がこれまでに独自に実施した調査の結果をもちいて、生活状況、自殺率、犯罪率、高齢化率、人口などによって層化した。 この層化した結果をもとに、姫路市、西宮市、東灘区、長田区、丹波市、赤穂市、宍粟市、多可町、新温泉町の9つの市区町について、各100サンプルを対象とした面接調査を2011年2月~3月にかけて実施した。対象の選出は、住民基本台帳によるランダムサンプリングであり、対象者は25歳以上、74歳以下の男女とした。 調査設計にあたっては、昨今の面接調査の低回収率に起因する信頼性の問題をできる限り回避するように、50%以上の回収を目標として設定し、トータル・デザイン・メソッドなど郵送調査でよく知られている回収率の改善手法を参考に、頁数、質問項目の並びなどを工夫した。また、実査を担当する中央調査社とも調査の目的、意義などについて十分なやり取りをしたうえで調査に臨んだ。結果、1800名の対象者の60%にあたる1080ケース以上の回答を得、近年の面接調査としては、極めて高い回収率を達成した(日本を代表する社会調査であるSSM調査では45%)。本調査の完了により、最終年度での計量モデルの適用と計量分析の実施の準備が整った。
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Research Products
(9 results)