2012 Fiscal Year Annual Research Report
適応方略から超越へ:高齢期の心理的適応プロセスの移行に関する調査研究
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21330152
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
権藤 恭之 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (40250196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 龍太郎 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センタ ー研究所, 副所長 (20150881)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 高齢期 / 心理的適応 / 超高齢期 / 心理的発達 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度、一昨年度に実施した70歳、80歳調査に引き続き90歳の地域高齢者を対象に調査を実施すると共に、既に収集した70歳、80歳のデータを持いてデータ分析を行った。まず、調査に関してはこれまでの調査対象と同様に関西、関東の4地域で89歳から91歳に招待型調査を実施した。また、虚弱の進行とともに招待型調査への参加可能者が低い可能性が予測されたために、郵送調査を併用し、母集団の健康状態および参加者の特性を把握した。結果、郵送調査には約1900名(回収率58%)、招聘型調査には271名(参加率8%)の参加を得た。招聘型調査の参加者の特性として非参加と比較して、要介護認定者の割合が低いが、要介護者も30%参加していることが確認できた。90歳データに関しては現在整中であるが、3年齢群の比較を予備的に行った結果は、身体機能は高い年齢群で低い傾向が顕著にみられるが、主観的健康やポジティブ感情に関しては、高い年齢が低いという傾向は顕著ではなかった。また、70歳(69-71歳)、80歳(79-81歳)、それぞれ約1000名のデータを用いて、年齢群、日常生活の自立度、老年的超越尺度、精神的健康(WHO-5)を用いて老年的超越が精神的健康に与える影響について検討した。その結果、高い年齢群では日常生活の自立度の低下が精神的健康の悪化に対して有意に影響するが、同時に大家年齢群では老年的超越得点が高いこと、高い老年的超越はその影響が身体機能の低下の精神的健康の低下を低減する効果が示唆された。今年度で本研究は終了したが、今後加齢に伴う適応モデルの移行に関して、3年齢群のデータを用いて分析を継続する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)