2010 Fiscal Year Annual Research Report
対話による意味生成的な美術鑑賞教育の地域カリキュラム開発
Project/Area Number |
21330204
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
上野 行一 帝京科学大学, こども学部, 教授 (40284426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奧村 高明 聖徳大学, 児童学部, 教授 (80413904)
三澤 一実 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (10348196)
一條 彰子 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館, 企画課, 主任研究員 (40321559)
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Keywords | 美術 / 美術館 / 鑑賞 / 対話 / カリキュラム |
Research Abstract |
近年、各地で美術館の整備は急速に進んだが、地域の美術館が所有する美術作品や地域にある美術作品を活用するカリキュラムは十分に確立されていない。現代社会における文化の意義や影響を理解させるとともに,我が国と郷土の伝統と文化に関心をもち,文化の継承と創造への関心を高めるような教育を推進するカリキュラム・モデルを作成・実施・検証することが本研究の目的である。そのため、地域ごとに教育委員会・教員・美術館学芸員等による実行委員会を結成し、地域ごとの特色ある内容を地域教材として選定しカリキュラムの作成を行った。 平成22年度は、東京都府中市ならびに福岡県北九州市において、21年度からの継続研究を行った。実行委員会は府中市おいて5回、北九州市において4回行った。選定の過程では、学習指導要領の文言に沿って作品を精査したが、発達段階ごとの教材(鑑賞作品)の特性がより明確になるとともに学習指導要領の理解の深化にも結び付くなど、実行委員会からはカリキュラム作成それ自体の教育効果も評価された。府中市において授業実践が進められ、6月26日(土)27日(日)には、府中市美術館および生涯学習センターにて公開授業ならびに府中市カリキュラムの中間報告を行った。後発の北九州市においては作品選定と指導案検討が行われ、2月11日(金)12日(土)には秋田大学にて北九州市カリキュラムの中間報告を行った。海外の本科研の研究課題に関連する地域の文化遺産、美術作品の教育プログラムについて調査した。とりわけスペイン国バルセロナ市では、カタルーニャ美術館にて館長のマイテ・オカニャ女史およびダミア・マルティネス館員(教育部門責任者)、市立民族学博物館にてドロルス館員(教育プログラム担当)にそれぞれ対応していただいた。教育理念、方法、内容について聞き取るとともに、実際の様子を調査することができ、カリキュラムの作成に大きな示唆を得た。
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Research Products
(14 results)