2012 Fiscal Year Annual Research Report
ガロア・タイヒミュラー被覆塔をめぐるモジュライ空間と数論
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21340009
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中村 博昭 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (60217883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角皆 宏 上智大学, 理工学部, 准教授 (20267412)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 整数論 / 基本群 / 遠アーベル幾何 |
Research Abstract |
今年度は, 2010年度に京都で主催した一連の研究集会のプロシーディングス“Galois-Teichmueller theory and arithmetic geometry”の編集行程の最終段階を迎え, これに傾注した結果, 10月にようやく日本数学会のAdvanced Studies in Pure Mathematics シリーズの63巻として発行される運びとなった. また楕円曲線マイナス1点の基本群におけるモノドロミー表現に関する投稿中の論文 “On arithmetic monodromy representations of Eisenstein type in fundamental groups of once punctured elliptic curves” に関するレフェリーの助言を参考に改訂を行い, 最終的に Publ. RIMS, Kyoto University 誌から出版受理の通知を受け取った.この論文で定式化した不変量の応用に向けた情報収集を引き続き行うために, 英国ケンブリッジのニュートン研究所におけるプログラム“Grothendieck-Teichmuller Groups, Deformation and Operads (GDO)” に2月下旬~3月末の間に参加して今後の参考とすべき収穫を得ることが出来た. また, これに先立って11月初頭における分担者の角皆宏氏との岡山大学での打合せに続いて, 同月から12月にかけてフランスのリール大学の P.Debes 教授を訪問して, 曲線の被覆の定義体降下の手法に関する彼とJ.-C.Douai氏の共同研究について意見交換を交わすことが出来て非常に意義深かった.このほか, 楕円曲線の数論に関連した2次形式論との関連性について幾つか知見を深めるが出来たので, 次年度につなげる課題としたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのところ当初予定してきた国際研究集会とそのプロシーディングスの刊行が達成され, 最終年度の総括を待つ段階に達している.
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Strategy for Future Research Activity |
モジュライ空間をテーマに現象する数論的な側面の豊かさを浮き彫りにする総括と, 関連する研究集会を企画している.
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Research Products
(3 results)