2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340055
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
谷本 盛光 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90108366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 博章 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60262424)
淺賀 岳彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70419993)
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Keywords | 世代対称性 / フレーバー混合 / ニュートリノ質量 / CP対称性の破れ / B中間子 / LHC |
Research Abstract |
本計画の主たる目的は、世代の離散対称性の現象論的研究を行うものである。とりわけ、世代離散対称性によってクォークとレプトンの世代構造にとどまらず、超対称性粒子、すなわちスクォークとスレプトンのフ世代構造を明らかにすることである。以下に、今年度の研究成果をまとめる。 ●非可換離散対称性であるA4をニュートリノのフレーバーに適用し、実験で測定されつつあり、かなり大きいと期待されるフレーバー混合角theta_13が理論的に大きくなることを示した。 ●S4世代対称性によってスクォークの世代混合を決定し、それによってB中間子のCP対称性の破れを予言することに成功した。 ●LHCbにおけるB中間子のCP対称性の破れの現象からスクォークの世代混合の構造を現象論的に導き出すことに成功した。 ●ニュートリノに関するこれまでの成果について、韓国YongPyonにおける国際会議Winter Conferenceon Particle Physicsで招待講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的は、世代の離散対称性の検証を現象論的に行うものである。22年度まではニュートリノの世代対称性に限定してきたが、23年度はあらたにクォークとスクォークについての世代対称性をB中間子のCP対称性の破れに適用して、研究をすすめ、研究成果に示したようにスクォークの世代構造の解明に向けて、進展があった。
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Strategy for Future Research Activity |
世代の離散対称性の現象論的研究は、24年度より後半に入り、クォークとレプトンをあわせた世代対称性の考察を深めることとなる。ニュートリノ振動の新しいデータが発表されたばかりであり、また一方、LHCbにおけるCP対称性の破れに関するデータは続々と発表されつつある。これらの状況を踏まえて、現象論的研究を大きく進めることができるので、展望は明るい。 なお、24年度は成果を国際会議で発表し国際共同研究するため、海外への出張を数回行い、本研究課題を大きく進展させる予定である。
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Research Products
(7 results)