2010 Fiscal Year Annual Research Report
2300K超高温度に於いても高温損傷のないハイブリッド型長寿命炭素フォイルの開発
Project/Area Number |
21340072
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
菅井 勲 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, ダイヤモンドフェロー (80150291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 泰弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 技師 (70391745)
高木 昭 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 講師 (10100819)
入江 吉郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00124173)
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Keywords | 炭素フォイル / バッキングフォイル / 荷電変換膜 / 大強度陽子加速器 |
Research Abstract |
22年度は高再現性で厚さ300ug/cm^2以上のHBCフォイルを作成する目的でアーク放電輻射熱に対して十分耐熱性を持つ新型水冷式傾斜型蒸発源2台(オーバーホール1台含む)を製作しEBX-2000Cの真空チャンバーの両サイドに2台設置した。この蒸発源は蒸発炭素ロッドの長さを旧来の500mmから700mmに長くし一回の炭素ロッドで上記目的の厚膜が作れるようにした。 東海村のJ-PARCの第3荷電変換部に使用する大型炭素フォイル(240mmx400mm)の開発に向けて100mmx510mmの大型蒸着基板を製作した。ピンホールの抑制に向けてボロンドープ量の他に蒸発炭素粒子のサイズ効果によるそのピンホール発生量を緩和する炭素粒子蒸発のみの蒸着用水冷なしの平行型炭素蒸発源を上記2台の真ん中に設置した。 HBCフォイルのメカニカルの強度を増す目的で窒素高周波RFプラズマ装置を設置した。直径45mm,1ターンのステンレス製アンテナを蒸発源から300mmの蒸着基板の上に設置した。 上記の諸改善した蒸着装置で各種類のHBCフォイルを作成した。最大膜厚さは450ug/cm^2.HBC-フォイルの元素組成分析は京大(宇治)の2MeVのα粒子を用いてRBS法で測定した。HBCフォイに窒素を印加するために設置した高周波RFは窒素ガス圧が10^<-2>Paでも蒸発源からのアーク放電によりプラズマの継続が途切れ不安定であったのでこの方法によるHBCフォイルの窒化膜作成の試みは取りやめた。以上の準備を行い厚さ300-450ug/cm^2のシングルHBCフォイルを作成し、東工大(理)の3.2MeVのネオンイオンビームとKEKの650KeVの負水素イオンビームを用いて変形と寿命の試験を行った。今年度ではピンホール抑制法は見いだせなかったが製膜法と寿命の改善は進んだ。
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Research Products
(2 results)