2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340104
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
坪田 誠 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10197759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠松 健一 近畿大学, 理工学部, 講師 (70413763)
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Keywords | 超流動ヘリウム / 量子渦 / 量子乱流 / 量子流体力学 / ボース・アインシュタイン凝縮 / 乱流 / 二流体モデル |
Research Abstract |
超流動ヘリウム、冷却原子気体を対象に、これらを統括的に扱い、量子流体力学の展開を目指す。これらの系では、その最小の構成要素としての量子渦が出現し、その物性や流体力学的性質を決める上で重要な役割を果たす。本年度に得られた主な成果は以下の通り。 1. 二成分ボース・アインシュタイン凝縮体の対向流れにおいて、動的不安定性からソリトンを経て量子渦が生成し、量子乱流(二成分量子乱流)に発展する事を、理論的および数値的に示した。その系の統計的に性質について調べた。 2. 捕獲ボース凝縮体中でポテンシャルを振動させる事により、ソリトンや量子渦が生じ、それらが互いに相互作用、および変化しながら系全体におよぼす影響について調べた。渦生成のための、ポテンシャルの振幅と運動数をパラメータとした相図を作成し、渦生成の臨界速度等について調べた。 3. 弦理論におけるD-ブレインの類似物を、相分離した回転する2成分ボース凝縮体で生成できる事を理論的および数値的に示した。これは実験室において、類似物を通じてD-ブレインを生成し研究する可能性を拓くものである。
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