2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340115
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大野 かおる Yokohama National University, 工学研究院, 教授 (40185343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
レービガー ハンネス 横浜国立大学, 工学研究院, 助教 (20531403)
石井 聡 横浜国立大学, 工学研究院, 特別研究教員 (90377094)
野口 良史 東京大学, 物性研究所, 助教 (60450293)
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Keywords | 光捕集デンドリマー / 光電気エネルギー変換 / ナノチューブ / フタロシアニン / GW+T-matrix計算 / 時間依存密度汎関数理論 / 電子励起化学反応 / 光触媒 |
Research Abstract |
1.フェニレン基をもつп共役デンドリマー(phDG2)の時間依存密度汎関数理論に基づく電子励起ダイナミクス・シミュレーションを行い、ペリフェリで光を吸収すると、ペリフェリからコアに電子・正孔が自発的に移動し、光捕集機能が実現することを示した(J.Phys.: Condens.Matter 21, 064217 ; 1-6(2009))。これは、ペリフェリのギャップがコアのギャップを挟むようなエネルギー準位構造をもつことと矛盾しない結果である。 2.C_<60>とZnフタロシアニンの異種分子接合での光吸収によって生じたエキシトンの電荷分離機構を時間依存密度汎関数理論に基づく電子励起ダイナミクス・シミュレーションによって明らかにした(Appl.Phys.Lett.96, 034101 ; 1-3(2010))。この系は有機薄膜太陽電池における分子pn接合部に相当するもので、これは、C_<60>のギャップがZnフタロシアニンのギャップに対して階段状に少し低くなっているエネルギー準位構造をもつことと矛盾しない結果である。 3.金属超微粒子を触媒とするナノチューブの次に述べる規則成長機構を第一原理計算により明らかにすることに成功した(Nanotechnology 21, 115601 ; 1-5(2010))。はじめにキャップはできるが、その後、炭素ネットワークが成長すると、金属微粒子と相性が悪く、相分離を起こすようにして、金属微粒子は炭素ネットワークの端に留まり続け、これがナノチューブを押し出していくように見える。これがナノチューブの規則成長機構である。 4.スピン偏極したアルミニウムやナトリウム・クラスターのダブル・イオン化エネルギー・スペクトルのクラスター・サイズ依存性を全電子スピン偏極GW+T-matrix手法に基づく精密第一原理計算により求めた(Phys.Rev.B 81, 165411 ; 1-9(2010))。
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Research Products
(24 results)