2009 Fiscal Year Annual Research Report
簡便な金属性ナノチューブと半導体性ナノチューブの分離法の開発
Project/Area Number |
21350110
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中嶋 直敏 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 教授 (80136530)
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Keywords | カーボンナノチューブ / ナノサイエンス / ナノ・テクノロジー / カイラリティー / 近赤外吸収フォトルミネッセンス / ラマンスペクトル / ポリフルオレン / 半導体ナノチューブ |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(CNT)は様々な極限機能をもつ結晶性のナノカーボンであり、ナノサイエンス・テクノロジーの基盤材料の一つとして注目を集めてきた。CNTは、金属性単層CNT(SWNT)と半導体性SWNTの混合物として合成され、これらのカイラリティー(ナノチューブの螺旋の巻き方をいう。これにより、金属性ナノチューブか半導体性ナノチューブかが決定される)分離が、大きな未解決課題の一つになっている。本研究では、「半導性CNTと金属性CNT分離への戦略をデザインを確立して、それらのバルク(大量分離)への道を拓く」ことを目的とする。まず、安価、安全である飲料茶類(ポリフェノール類)を用いたカイラリティ認識能に関する研究を行なった。実験条件を種々変化させ、超遠心により集めた可溶化溶液に対して、可視近赤外吸収スペクトル、近赤外吸収フォトルミネソセンス、ラマンスペクトル測定(励起波長:514nm,633nm,78nm)、AFMおよび電子顕微鏡での画像測定/解析を行なったところ、ウーロン茶がもっとも高いカイラリティ認識能を示すことがわかった。適切な条件では、半導体SWNTである(11,3)SWNTを濃縮出来ることを見いだした。一方、ポリフルオレン基をもつ共重合体を合成して、SWNT可溶化実験を行ったところ、これらが、極性が低いトルエン中では、半導体ナノチューブを高選択適に可溶化し、共重合の組成比により可溶化ナノチューブのカイラリティー選択性を制御出来る可能性を見いだした。しかしながら、極性が高い溶媒では、このような選択性は発現しないことがわかった
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Research Products
(3 results)