2011 Fiscal Year Annual Research Report
Si(110)表面ステップ挙動の解明とSi上グラフェンナノリボンの自己組織的形成
Project/Area Number |
21360017
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末光 眞希 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00134057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吹留 博一 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (10342841)
遠田 義晴 弘前大学, 理工学部, 准教授 (20232986)
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Keywords | グラフェン / エピタキシャルグラフェン / ナノリボン / ステップ / 表面微細加工 / 表面終端 / 電子物性 |
Research Abstract |
本研究は種々の表面処理におけるSi(110)表面ステップバンチング制御法を確立し、ステップ制御されたSi(110)表面をテンプレートとして半導体電子構造を有する配向グラフェンナノリボンを自己組織的に形成する技術を開発することを目的としている。一昨年度は(1)Si(110)基板上Si原子ステップのステップバンチング、(2)si(110)基板上SiC薄膜作製、(3)SiC薄膜/Si基板表面上のエピタキシャルグラフェンの成膜、に関する条件最適化を行い、昨年度は(4)成長中のSi(110)表面に電界を印加することにより、きわめて直線性の高いステップバンチングを起こさせることに成功した。しかし(5)このように高い配向性を持つステップバンチSi表面も、その上のSiC薄膜堆積、及び1250℃グラフェン化アニールを施すことよって、そのステップ構造が大きな憂乱を受けることも同時に明らかになり、昨年度後半では(6)SiC基板表面に微細加工を施すことで表面ステップを除去し、形成グラフェンの高品質化が実現されることを明らかにした。本年度はこうした成果を踏まえてSi(110)上のグラフェン形成技術を更に極め、(7)成長条件制御により、Si(110)表面上に3C-SiC(110)面と(111)面の両表面を作り分けられること、(8)前者の表面終端はSi終端であるのに対し、後者の表面終端はC面であること、(9)前者表面に形成するグラフェンは半導体的であるのに対し、後者表面に形成するグラフェンは金属的であることを見出した。この成果は、Si(110)基板上エピタキシャルグラフェンの面方位と電子物性を独立に制御できる技術を開発したことを意味しており、グラフェン応用上、画期的な成果である。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Controls over Structural and Electronic Properties of Epitaxial Graphene on Silicon using Surface Termination of 3C-SiC(111)/Si2011
Author(s)
Hirokazu Fukidome, Shunsuke Abe, Ryota Takahashi, Kei Imaizumi, Syuya Inomata, Hiroyuki Handa, Eiji Saito, Yoshiharu Enta, Akitaka Yoshigoe, Yuden Teraoka, Masato Kotsugi, Takuo Ohkouchi, Toyohiko Kinoshita, Shun Ito, Maki Suemitsu
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Journal Title
Appled Phsics Express
Volume: 4
Pages: 115104-1-115104-3
DOI
Peer Reviewed
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